40年の時を経て、ホンダ HP-Xコンセプトがレストアされてペブルビーチで復活!
当時としては最先端の素材や技術を採用
コンセプトカーゆえ詳細なスペックは未発表だが、全長4160×全幅1780×全高1110mmというサイズは公表されている。キャノピーの後部は、エアブレーキとして機能するフェアリングにつながっていた。また、軽量化とパフォーマンス向上のために、ハニカムパネル、カーボンファイバー、ケブラーなど、当時としては最先端の素材を採用していた。 インテリアは、快適性や人間工学、そして機能を追求していた。ホンダが開発した「電子ドライブ サポートシステム」は、現代では一般的になったソナーを介したリアルタイム テレメトリーやGPS、道路状況の警告といった高度な機能を提案していた。 「HP-Xは、将来のトレンドを設定するコンセプトカーを通じて革新的なアイデアを提示する、ピニンファリーナのユニークな能力の理想的な例です。HP-Xは生産化されませんでしたが、その後のホンダ車をはじめ他車への影響は否定できません。これは、ホンダとピニンファリーナの両方の革新的な精神の証であり、自動車産業の将来の発展を刺激したものなのです」と、ピニンファリーナのチーフクリエイティブオフィサーであるフェリックス・キルベルトゥスは述べた。 技術の進歩に焦点を当てて設計されたHP-Xは、後のホンダおよびアキュラのモデル、特にわずか数年後にデビューしたミッドエンジン2シーターのNSXに、野心的な新しいアイデア、技術、エンジニアリングのテストベッドとして機能した。日本で設計および開発された初代のNSXは、HP-Xで最初に探求された多くのアイデアと革新を体現し、自動車の歴史におけるコンセプトの地位をしっかりと固めたといえるだろう。
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