松井秀喜がゴジラと呼ばれた日──。100回目の甲子園に命名者が語る真実
私は92年のセンバツ大会以後、松井選手を取材することはなく、彼は巨人での活躍を経てメジャーリーグへ。遠い存在になってしまったが、ヤンキースの入団会見をテレビで見て胸が熱くなった。会見の終盤「ニックネームは何と呼ばれたい?」の質問に「GODZILLAが一番いいのでは」と答えてくれたのである。「アメリカのファンにも、親しまれるニックネームに感謝している」とコメントしたと知人から伝え聞いた。 5日に開幕する夏の甲子園は記念の100回大会を迎える。松井氏が開幕試合で「甲子園レジェンド始球式」の1人目としてマウンドに立つ。母校の星稜が、甲子園切符をつかみ、しかも、組み合わせ抽選の結果、その第一試合の大分・藤蔭戦を引き当てたのも、どこか運命的だ。 26年前に、私が「ゴジラ」と名づけた少年は、今、44歳となった。そのいつまでも覚めない衝撃の記憶と共に、私も含め人々は、ここまでの人生を甲子園に重ねる。だから甲子園には感動があるのかもしれない。 (文責・福永<旧姓・赤星>美佐子/元日刊スポーツ新聞記者)