業績絶好調!有力指数に相次ぎ採用の「アシックス」が来年も上昇トレンド持続 2025年は東京で「世界陸上」も開催
【凄腕アナリスト ザ・覆面】 注目された生成AI(人工知能)半導体最大手の米エヌビディアの決算を通過し、株式市場の関心は12月17日からのFOMC(米連邦公開市場委員会)と、同18日からの日銀金融政策決定会合における日米の金融政策に関心がシフトしてくる。 例年、11月下旬から12月上旬は、年末年始高期待が高まりやすい時期だが、今年の場合はやや様相が異なる。 金融政策や為替の動向、次期トランプ米政権の政策、ウクライナ情勢など不安定要因が多く、日経平均の上値の重さが意識されている。ただ、そうした中でも、年末恒例の個別株物色は高まりを見せ始めている。 この時期は、翌年のイベントやスケジュールをにらんだ相場テーマが話題となりやすく、年末年始をにらんだ短期的、また来年1年間を見据えた中期的な有望銘柄が選別指向されてくるタイミングでもある。 株価9月高値3096円後の高値もみあい圏にあり、やや株価水準が高い銘柄ながら東証プライムの「アシックス」(7936)に注目できる。 同社は「アシックス」「オニツカタイガー」という世界的なブランドを持つ競技用シューズ最大手企業で、その知名度はワールドワイドだ。 業績は絶好調で、7月と11月に2度に渡って上方修正された今2024年12月期連結業績予想は、売上高6800億円(前期比19・2%増)、営業利益1000億円(同84・4%増)、経常利益960億円(同89・5%増)、当期利益630億円(同78・6%増)の高い利益変化率で過去最高益を大きく更新。現状での年間配当は前期比3円75銭増の20円(うち12月期末配当10円)見込み。北米や中華圏での販売が急拡大している。 6月末割当で1対4の大幅株式分割を実施したことによる需給圧迫から、株式分割権利落ち後の上げ幅は700円程度に収まっているが、株式分割考慮後で見た今年の株価は2・5倍を上回る変化率を見ている。反動安も懸念されるが、国内外の有力投資対象となっていることもポイントだ。 今年5月にアシックスは世界の機関投資がベンチマークとしているMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)指数に唯一、新規採用(除外は15銘柄)されて、5月31日から組み入れられている。また、8月には国内の有力株価指数でもあるJPX日経インデックス400とJPXプライム1501指数にも相次いで採用されている。