「核は絶対悪」若者に訴え 被団協幹部が体験証言
【オスロ共同】ノーベル平和賞の授賞式に出席した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の幹部3人が11日、ノルウェーの首都オスロの高校で被爆体験を証言した。「核兵器は絶対悪」と若者へ核の非人道性を訴えた。 オスロ公立のキューベン高の講堂に生徒ら約200人が集まった。長崎原爆被災者協議会副会長の横山照子さん(83)は、後遺症に苦しんだ妹が人生の大半を病床で過ごし、両目を失明したという凄絶な経験を伝えた。「原爆の被害は人間の一生をだめにするんだと知ってほしい」 福岡県原爆被害者団体協議会会長の中村国利さん(80)は、世界で紛争が相次ぎ「武力による安全保障はあり得ない」と強調。「現実から目を背けないで。自分事として考えて」と呼びかけた。 地図や写真を交え家族の被爆体験を語った被団協事務局次長で胎内被爆者の浜住治郎さん(78)=東京都。「核は非人間的な兵器。使われると人類は破滅の道に進む。再び被爆者をつくらせてはならない」と話した。