オリンピックでの出来事が計時進化へと繋がった!
タッチパッドを生んだ激しいデッドヒート!
1960年ローマ大会の男子100m自由形決勝。米代表ランス・ラーソンと豪代表ジョン・デヴィッドは互いに譲らず、そのままゴール。当時は判定を目視で行なっていたため、どちらが勝ったのかを巡って審判の意見は真っ二つ。ラーソンに味方する計時上の有力な証拠もあったが、金メダルはデヴィッドに渡ってしまう。この出来事により、水泳連盟はミスジャッジを無くす技術発明を〈オメガ〉に依頼。〈オメガ〉は選手が1.5~2.5kgの圧力をかけて自らタイマーを止めるタッチパッドを開発し、1968年に導入。各レーンの両端に設置した。現在ではフィニッシュの瞬間を〈オメガ〉のハイスピードビデオカメラでも記録し、勝敗を判断できるようにしている。タッチパッドは、スポーツ計時の歴史上、最も高度なイノベーションのひとつと言えるだろう。 ※続きは関連記事へ