森田想、話題の映画『辰巳』で“唯一無二のヒロイン”を体現。当時19歳…暴力シーンでは青アザも「あの年の自分にしかできなかった」
19歳の自分だったからできた作品
現在、ヒロインを務めた映画『辰巳』が渋谷ユーロスペースにて公開中。この作品は、アウトローの辰巳(遠藤雄弥)と復讐を誓う少女・葵(森田想)の運命を描いたもの。裏稼業で働く孤独な辰巳は、元恋人・京子(亀田七海)の殺害現場に遭遇し、京子の妹・葵とともに逃げる。最愛の姉を失った葵は復讐を誓い殺害犯人を追うことに。葵の復讐の旅に辰巳は同行することになる…という展開。 ――この作品もオーディションですか? 「はい、オーディションです。最初は辰巳の妹役で受けて、2回目に呼んでいただいたときは、オーディション用の脚本が葵ちゃんになった状態で。小路さんが書き換えてくださったと聞きました」 ――ヒロイン役に決まったと聞いたときはいかがでした? 「思わぬうれしさというか。小路さんの映画作品に出られると思ってオーディションを受けて、いい役をいただいて、それも自分に合った役だったのでうれしかったです」 ――撮影が2019年、公開が2024年ということはご存じだったのですか? 「撮ってから公開までが長いということは聞いていました。小路さんの特性として前回の『ケンとカズ』も公開まで長かったと聞いていたので、そんなにすぐに公開するようなことにはならないだろうなと思っていたんですけど、こんなにかかるとは思ってなかったです(笑)」 ――結果的に森田さんの認知度も広がってから公開ということになりました。 「ありがたいです。今年公開で本当にありがたいんですけど、ずっと近日公開的な立ち位置で止まっていたので、周りの方にも『やっと公開するんだね』って言われました。コロナの影響もちょっとあったということは、最近監督が言っていました でも、小路さんの性格というか、こだわるところが多いから、私が最後に見た試写からまた変わっているらしいです。どんどんブラッシュアップするのは小路さんのいいところなので、そこにみんな喜んで付き合って、楽しんでやっていました」 ――誰彼構わず攻撃的で…難しい役どころでしたね。 「自分では難しいと思っていないので、やるのが楽しみだなと思いました。おもしろい作品ですけど、日常にない出来事ではあるので、想像力が追いつかないというか。実際現場に入ってどんな怖い人が来るのかとか、どういうアクションになるかで全然違うなと思っていたので、しっかりセリフだけ覚えて、あとは現場に行って現場で構築するというスタイルでした」 ――周りがみんな怖い雰囲気の方たちばかりで迫力がありました。 「一見コワモテですが、本当はすごく優しいんですよ、みんな(笑)」 ――劇中のやり取りは結構壮絶で、人の顔に唾を吐くことなんてないのが普通なのに、よくやっていましたよね。 「そうなんですよ。最初は人の顔にやっていいのだろうかっていう感じだったんですけど、唾が後藤(剛範)さんの目に入ってしまって。それは本当に申し訳なかったのですが、小路さんがそこでと言ったのでいいやって(笑)」
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