婚活男性のお相手選びの条件に変化、自己PR欄に書かれるようになった“昭和ではあり得ない”言葉
男性が結婚したいと思う理想の女性が変わってきています。昭和の時代は、料理や家事が得意ないわゆる家庭的な女性が人気でした。ところが、近年は女性も男性と肩を並べて働く時代。一家の経済の主軸を担うのが男性で、家庭を守るのは女性という結婚の形態は、とっくに崩れ去っています。今、男女が結婚に求めるものとは、なんなのでしょうか? 【写真】シニアが婚活をする理由アンケート結果
家族と同居よりも一人暮らしの女性
まさのりさん(31歳、仮名)は、私大を卒業後にIT企業に就職をしました。20代のころは、漠然と“いつか結婚できればいい”と思っていたようですが、30歳を過ぎて大学時代の仲間たちに結婚する人たちが増えてくると、結婚を現実のものとして捉えるようになりました。そこで、本腰を入れて婚活をスタートさせることにしたのです。 入会面談に来たとき、まさのりさんが女性に求める条件は、一人暮らしをしていることでした。 「社会に出て、自分でお金を稼ぐようになったら、そのお金で生活をしようという気持ちのある女性がいいんです。そういう女性のほうが経済観念もしっかりしているし、料理、洗濯、掃除などの家事も日常のこととしてできていると思うんです」 会社にいる女性たちを見ても、それを感じると言います。 「親と同居している女性は、稼いだ給料を服や化粧品や旅行に使っている。そこにいくと一人暮らしの女性は、服や化粧品が欲しいからランチは手作り弁当を持ってくるとか、決まったお金をやり繰りしている人が多い気がしています」 結婚後も働く女性を希望していますから、まさのりさんは、家事や育児は分担をしたいと考えています。 最近の傾向で言うと、男性の自己PR欄は、“家事はサポートします”ではなく、“家事は分担します”と書く男性が多いのです。もちろん、まさのりさんもそう記しています。
母親と仲が良過ぎない女性
ゆきおさんは、31歳のときに結婚相談所で2つ年下のまりさん(仮名)と結婚をしました。ところが、半年足らずで離婚になりました。 それから3年が経ち、再び婚活を始めることにしたのですが、そのときの条件が、「母親と仲が良すぎない女性」でした。 「元妻は、母親とベッタリでした。婚活の様子も、“どんな男性とお見合いをした”とか“その男性がこんなことを言っていた”とか、家に帰ると逐一母親に報告していたようです。自分で男性を判断するよりも、母親の意見で男性を選んでいた。休みの日は、父親を置いて2人で買い物に出かけて美味しいものを食べたりしていたとも言っていました」 当時ゆきおさんは、そんな話を聞くにつけ、“母娘が仲良しなのはほほえましいことだ”と思っていたようです。 母親が上場企業に勤めるゆきおさんのことを、いたく気に入ってくれたようで、3か月お付き合いした後に婚約。その後結婚したのですが、新生活が始まってみると、まりさんは毎晩2時間コースの電話を母親としていたというのです。 「2LDKのマンションに住んでいたのですが、リビングで夕食が終わると部屋にこもってずっと電話していました。最初は、まだ新婚生活に慣れていないから仕方ないかと大目に見ていたのですが、3か月過ぎたころ、これはさすがに異常だと思って、『もう2人の生活なんだから、毎晩お義母さんに電話するのはやめなよ』と言ったんですよ。そこから、大喧嘩になって」 そして、その日を境にまりさんは実家に帰ってしまいました。その後は電話をしてもいっさい出ず、メールは既読になるものの返信もなく、1か月後に離婚届が送られてきました。 「もうわけがわからなかったですよ。離婚の理由は、僕の“パワハラ的発言が耐えられなかった”というのですが、お義母さんとの毎晩の電話を注意したのがパワハラなんですかね。見た目は29歳の大人だったけれど、中身はママがいないと何もできない幼稚園児だったのだと思います」 次の結婚は、親とどんな関係を築いているか、慎重に見ていきたいと言っていました。 母娘の仲が悪いよりも良いほうがいいのですが、度を越して親離れ子離れができていないのは共依存をしている関係。良い結果をもたらしません。