マイケル・アンドレッティ

　F1のオーナー企業であるリバティ・メディアは、アンドレッティ・グローバルによるF1新規参戦の申請を拒否したことについて、アメリカの司法省反トラスト局から合法性について正式に調査を受けていると、同社の第1四半期決算発表の場で明らかにした。 【ギャラリー】F1史上最も醜い、2014年のF1マシン全車 　アンドレッティはF1参戦に向け、アメリカの大手自動車メーカーであるゼネラル・モーターズ（GM）と提携。その傘下のブランドであるキャデラックと共にF1グリッドに並ぶことを目指している。 　ただ2025年からの新規参戦に向けた申請は、F1を統括するFIA（国際自動車連盟）は承認したものの、F1側は「選手権に追加の価値をもたらさない」と判断し、これを拒否した。既存のF1チームも分配金の配分を理由に、アンドレッティの新規参入には消極的な姿勢だった。 　ただアンドレッティ側も簡単には諦めていない。申請が却下された後、チームオーナーを務めるマイケル・アンドレッティの父であり、1978年のF1世界王者であるマリオ・アンドレッティが、アメリカ国会議事堂を訪れ、この件について働きかけを行なった。 　するとアメリカ下院司法委員会のジム・ジョーダン委員長（共和党）がリバティ・メディアに対し、アンドレッティの参戦を拒んだ意思決定プロセスについて説明を求める書簡を送るという、政治的な動きへと繋がった。 　そして今回リバティ・メディアが、司法省反トラスト局から正式に調査を受けていることを発表した形だ。 　しかしリバティ・メディアのグレッグ・マッフェイCEOは、司法当局への協力を表明しつつも、アンドレッティの申請の却下において、F1はアメリカの法律に違反はしていないと確信している。ウォールストリートのアナリストに、マッフェイCEOは次のように語っている。 「アンドレッティに関して、今朝ご覧になられたように我々はアメリカ司法当局の調査を受けていることを発表した」 「我々はこの調査について、関連する情報の要求などを含め、全面的に協力するつもりだ」 「我々の決定、F1の決定は適用されるアメリカの全ての反トラスト法に準拠していると考えており、アンドレッティに対する我々の判断については、以前の声明で詳細を説明している」 　マッフェイCEOは、F1とリバティ・メディアは、全ての条件を満たしていればさらなるチームを受け入れることを拒否しているわけではないと繰り返し語った。 「拡大することが何であれ間違っているという考えに立っているわけではない」 「FIAとF1の承認を必要とする拡大における方法があり、両者が基準を満たしていると確認する必要がある」 「新規参入希望者が申請を行ない、基準が満たされれば、承認される可能性があるのは間違いない」