上峰町長が職員にパワハラ 「ばか」「おまえ」と暴言、暴力は否定 佐賀県
上峰町の武広勇平町長は15日、職員に対して「ばかじゃないか」「おまえ」などとパワハラに相当する発言をしていたことを明らかにした。「私自身のハラスメントの意識の低さがこの現状を招いた」などと謝罪した。職員に対する暴力は否定し、辞職の考えもないとした。 一部報道で過去に職員に対して「役立たず」「給料泥棒」と発言したことや長時間に及ぶ叱責(しっせき)をしたなどと指摘されたのを受け、記者会見を開いた。武広町長は「記憶はあいまい」としつつ、「ばか」や「おまえ」などの発言があったことは認め、「今後は言葉の選択に気を付けたい」とした。 長時間の叱責に関しては「約5年前と約10年前の2回が思い当たる」と説明した。そのうえで「(職員に)税金を使って事業をしていることの自覚を促す意図があり、指導内容としては必要かつ適切であったと認識している」と述べた。 町はハラスメントの相談窓口を総務課に設置しているが、庁内で相談しづらい現状があることを武広町長は認めた。再発防止に向けて、「私自身がハラスメント研修を受けるほか、公益通報の外部化を検討したい」とした。これまでの自身の言動について調査し、公表する考えも示した。 武広町長は来年3月に行われる町長選に立候補することを表明している。進退について、「住民福祉を第一に職務を全うする。辞職は考えていない」と述べた。(井手一希)
井手一希