万博開幕前最後のBIE総会出席へ 吉村大阪府知事、横山大阪市長がパリへ出発
来年4月に開幕する2025年大阪・関西万博の地元自治体トップである大阪府の吉村洋文知事と大阪市の横山英幸市長は25日、万博開幕前としては最後の博覧会国際事務局(BIE)総会に出席するため、関西国際空港からパリへと出発した。現地では、万博会場の準備状況や国内外での機運醸成について発信する予定。 吉村、横山両氏は4日間の日程で、パリで開かれるBIE総会に出席し今回の万博についてスピーチするほか、BIEのケルケンツェス事務局長との面談を予定。また、パリで行われる環境見本市「ポリュテック・パリ」なども視察し万博をPRする。 この日、出発前に関西国際空港で記者団の取材に応じた吉村氏は「万博前の最後のBIE総会。準備状況や万博の中身を伝える絶好の機会。万博のすばらしさを訴えて、成功に近づけたい」と意気込んだ。 横山氏は万博来場者による交通混雑を緩和するためのインフラ整備や企業への時差出勤の呼びかけなどを説明するとし、「多くの方に万博に関心を持ってもらえるようPRしたい」と述べた。 万博の準備を巡っては、会場近くに府市が誘致したカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の工事について、ケルケンツェス氏が今年6月、万博への影響を懸念。工事中断も含む対応を求められた府市は国や事業者と、騒音や景観への影響低減策をまとめるなど調整に追われた。 吉村氏は、ケルケンツェス氏から対策への理解を得ていることなどから「ずいぶんと議論を重ね一定の解決を得ている。現場で不都合が生じないように監視していく」と述べた。(石橋明日佳)