「彼のベストなスキルセットは知性」元ブルズのノアがウェンバンヤマを高評価「あの軽やかな動きは教わってできることじゃない」<DUNKSHOOT>
昨季、満場一致で新人王に選ばれたサンアントニオ・スパーズのヴィクター・ウェンバンヤマは、キャリア2年目の今季もここまで13試合の出場で平均22.7点、10.5リバウンド、2.8アシスト、1.3スティールにリーグトップの3.7ブロックの好成績を残している。 【動画】ウェンビーのキャリア初の50得点ゲームハイライト! フィールドゴール成功率は昨季の46.5%から47.2%、3ポイント成功率は32.5%から33.9%へ、フリースロー成功率も79.6%から87.2%といずれも確率をアップさせている。 チームは現地時間11月18日(日本時間19日、日付は以下同)時点で6勝8敗(勝率42.9%)でイースタン・カンファレンス12位。負け越しているとはいえ、トップにいるオクラホマシティ・サンダー(11勝3敗/勝率78.6%)とは5.0ゲーム差と、ここから順位を上げていく可能性もある。 18日に公開されたポッドキャスト番組『The Young Man and the Three』へ、元NBA選手のジョアキム・ノア(元シカゴ・ブルズほか)がゲスト出演。211㎝・105㎏のフランス人ビッグマンは、キャリア13シーズンで平均8.8点、9.0リバウンド、2.8アシスト、1.3ブロックを残した。 オフェンスでは中継役、ディフェンスではリムプロテクターとして活躍し、2013-14シーズンには最優秀守備選手賞とオールNBA1stチームに選出。キャリア通算ではオールディフェンシブチームに3度、オールスターに2度名を連ねた。 番組内で、ノアは20歳のウェンバンヤマをこのように評していた。 「彼のベストなスキルセットは知性だと思う。7フィート4インチ(224㎝/今季から公称221㎝で登録)で空高くジャンプできるし、何なら月まで跳んでいってしまう、とんでもない選手さ。あの軽やかな動きは教わってできることじゃない。それに彼には(バスケットボール)IQも備わっている。早めに寝て、読書もしているんだ。 僕は彼の家族と会えて感謝している。彼を良き人間へと育て上げてくれた母親と父親には声を大にして感謝しないとね。ディフェンスで、相手がオープンスリーを打つ時でもウェンビーが(前に)いると話は別なんだ」 ウェンバンヤマは221㎝という恵まれた高さに240㎝のウイングスパンを備え、ゴール下で圧倒的な存在感を放つことはもちろん、ドリブルで自らチャンスメークすることもできる。 10月31日のユタ・ジャズ戦ではゲームハイの25得点、5スティール、5ブロックに9リバウンド、7アシストと5部門で5以上(5×5)をマーク。11月13日のワシントン・ウィザーズ戦では3ポイント8本を含む50得点で自己最多を更新。20歳と314日で1試合50得点を達成したNBA史上最年少のセンターとして歴史に名を刻むとともに、NBA史上4番目の若さで50得点の大台に到達してみせた。 16日のダラス・マーベリックス戦で右ヒザ打撲のため今季初の欠場になったことは気がかりだが、ウェンバンヤマがコートにいるだけで相手チームの戦い方も大きく変わってくるほど、攻守でインパクトを与えている。 まだ20歳ながらリーグ有数の選手と化しているウェンバンヤマの能力は無限大。今後はジャンパーをはじめとするショットの精度を上げ、フィジカル面も強化できれば、攻守でさらにアンストッパブルな存在になるはずだ。 文●秋山裕之(フリーライター)
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