完全復活へステップアップを続けるサンロッカーズ渋谷の田中大貴「コンディションに不安なく、先のところを見てやれています」
「しっかりとしたコンディションを保つことができれば試合の中でインパクトを与えられる」
そして田中個人としても、「広島との2試合目はチームだけでなく自分も積極性を失って良いパフォーマンスができなかったです」と大きな反省があり、それを生かしたアグレッシブなプレーが光る一戦となった。 この試合に限らず、加入2年目となる今シーズンの田中は、昨シーズンと比べるとプレーの質が上がっている印象を受ける。その理由として「(前所属のアルバルク東京と)同じヘッドコーチの下でやっているのでチームが変わったとかは関係ないです」と語る一方、コンディションについて大きな違いがあると続ける。 「去年のシーズンに関しては、その前にほぼ1年間休んでいました。ある程度、長い時間プレーはできましたが、正直に言うと自分のコンディションに自信を持てずにやっていた難しいシーズンでした。それが夏の期間、しっかりワークアウトに取り組んで今はそういった不安もなく、もう一歩先のところを見てやれています。これからもっと得点を取らないといけないですし、もっとクリエイトして味方のチャンスを増やさないといけない。コンディショニングの次の部分に目を向けられているのは間違いなく良いことです。ただ、シーズンは長いので、これをいかに保ってやれるかは自分にとってチャレンジだと思います」 このように今の田中は、故障の不安から払拭され、よりプレーに集中できる状況になっている。そして満足することはなくても、現状に確かな手応えを得ている。「自分の中でしっかりとしたコンディションを保つことができれば試合の中でインパクトを与えられると思っています。そこの不安がないだけ、良い感じですし、状態は悪くないです」 この勝利でSR渋谷は4勝3敗と再び貯金を1とした。開幕直前の故障者もあって、2勝9敗と大きく出遅れたが昨年の失敗を回避することに成功している。そこにはフルメンバーで開幕を迎え、チームの成熟度も大きく違うなどいろいろな要素はあるが、田中のコンディションが良くなっていることが大きく寄与しているのは間違いない。
鈴木栄一