盗難台数「トヨタプリウス」「ランクル」を超える被害多発1位の「人気車の名前」…史上最悪の窃盗ツール「ゲームボーイ」を使った衝撃の手口を明かす
車両にダメージを与えない対策
「このキーレスブロックは工賃込みで約10万円です。しかし、私としてはこれが最低限で、より完璧にするのであれば、オーサーアラームのイグラアラームの装着を薦めています。 この商品は、車内に張り巡らされたコンピューターネットワークを制御し、鍵の解除やエンジン始動を行うという盗難手口のゲームボーイやCANインベーダーを防ぎます。ドアの鍵を開けると大きな警告音がなり、エンジンスターターボタンを押すと再び大きな警告音が鳴り、さらにエンジンがかからないというデジタルカーセキュリティです。 この商品は、車両の配線を切断することがないため、クルマの走る、曲がる、止まるの基本機能および安全性、信頼性や品質への影響を最小限にとどめ、デジタル通信により車両側システムと融合できるため、確実な作動と車両にダメージを一切与えないのが特徴です。これら2つセットで30万円くらいになります。」 車両盗難は最新車両ばかりではなく、旧い車両も多くなっているが、今紹介した商品は、年式問わず有効なのかを訪ねた。 「オーサーアラームのキーレスブロックやイグラアラームは、デジタル通信が進んだ比較的新しい車両には有効です。旧い車両の場合は、クリフォードをオススメしています。年式の目安は2010年頃です。この年式あたりから、クルマのデジタル化が進み始めますので、これより年式が新しければデジタル系のイグラアラーム。旧ければアナログ系のクリフォードですね。 また、CANに対応して車両適合のソフトウェアがあれば、イグラ2とクリフォードのハイブリッドをオススメしています。取り付け時間は、オーサーアラームのデジタル系は半日。クリフォードは2~3日です。ただ、現在商品によっては品薄となっていますので気をつけてもらいたいです」
オーナーの意識を高める
今回取材して感じたのは、車両盗難はもう対岸の火事ではないということだ。ゲームボーイという機器をもって窃盗団が徘徊していて、見つけたら即犯行に及ぶというようになっていることがわかった。 クルマを停めて一定の時間滞在するファミリーレストランや日帰り温泉など不特定多数の人が自由に出入りできて、クルマが自由に出入りできる場所はまさに危険スポットといえる。 自分の大切な愛車を守るための自衛策として、カーセキュリティの強化に加えて,駐車場の場所。ファミリーレストランなどでは、自分のクルマを店内から見えやすい位置に停めるなど、オーナーの意識を高める必要がある。残念ながら、それくらい日本の治安は悪化しているということだ。
萩原 文博(自動車ライター)