東大生が断言「数学ができる子」の意外すぎる性格 「どこかで楽ができないか」と考える子が伸びる
■「綺麗な数」の発想はビジネスにも活きる このように、「綺麗な数」を意識して算数・数学を勉強している人は、大人になってからもビジネスでこの発想を活かすことができます。 例えば、2020年にファミリーレストランの「サイゼリヤ」は、すべてのメニューの価格改定をしました。 僕は「コロナの余波もあり、100円くらい値上げするのかな?」と思っていたのですが、蓋を開けてみると、なんとメニューの多くで「1円の値上げ」を行ったのです。
「たった1円? なんで?」と話題になったのですが、このサイゼリヤの戦略は算数的に非常に正しいものだったのです。 さて、価格改定後の税別価格はこんな感じでした。 ・辛味チキン 273円 ・にんじんサラダ 182円 ・コーンクリームスープ 137円 ・ミラノ風ドリア 273円 ・マルゲリータピザ 364円 一見、なんの変哲もない数字ですね。ですがこれ、税込み価格にして換算するととんでもないことがわかります。
・辛味チキン 300円 ・にんじんサラダ 200円 ・コーンクリームスープ 150円 ・ミラノ風ドリア 300円 ・マルゲリータピザ 400円 そう、下2桁が「00円」「50円」の、計算しやすい値段になっているのです。 こうすると、何が起こるのか? 使う硬貨が少なくなるのです。「00円」「50円」なら、1円とか5円とか10円とかを使う必要がなくなりますよね。500円玉と100円玉と50円玉で済みます。
これによって、サイゼリヤは「取り扱い硬貨80%削減」を目指すとしています。これを先ほどの「綺麗」という考え方に置き換えると、「300円に-1円の混ざり物が入っている」と考えて、1円の値上げをした、ということだと考えられます。 ■「9000円の商品を作るべきではない」ワケ また、僕は会社経営をしている社長から、「9000円の商品を作るべきではない」というアドバイスを受けたことがあります。その理由は、こういうことでした。