全日本大学野球選手権の審判に 奄美市職員の吉田さん 経験を島に還元したい
大学野球の日本一を決める第73回「全日本大学野球選手権大会」で、鹿児島県野球連盟大島支部の審判員、吉田政樹さん(40)=奄美市=が審判を務める。奄美大島内外の活動で積極的にスキル向上を図ったことが認められ、所属する九州地区大学野球連盟南部地区の代表として初の派遣。大舞台を前に吉田さんは「プレーヤーではなくても島から全国の舞台に行く貴重な機会を頂いたので楽しみたい。経験を島に還元できたら」と意気込んでいる。 吉田さんは同市笠利町出身。宇宿小の2年生でソフトボールを始め、赤木名中、大島高、宮崎公立大と歩んだ。2008年に奄美市役所へ入庁し、先輩の三原裕樹さんに誘われて審判員となった。キャリア17年目で、1級審判員の資格を持つ。小学生の長男、二男、三男の3人が所属する野球スポーツ少年団のコーチに加え、市役所野球部のプレーヤーとしても現役で活動中。 小学生から社会人まで、年間約80試合の審判を務め、「島だからこそすべてのカテゴリーに関わることができ、いい経験になる」と吉田さん。 試合中に心掛けているのは“目立たないこと”だという。「審判が目立つ試合は、ジャッジにトラブルがあったり、対戦するどちらかのチームが納得していないプレーがあるということ。目立たず何もなく終えるのが一番いい」と語った。 大会は6月10~16日、明治神宮野球場と東京ドームで開催される。吉田さんは「日ごろの活動へ理解を示してくれる家族や仲間、職場の皆さんに感謝している。応援への恩返しができれば」と話した。