中学受験で「平均偏差値-4」の安全校決める方法 学校説明会・文化祭から「子の学校生活」を想像
「第1志望校に落ちてよかった」と語る卒業生
私は大手塾時代から現在のスタジオキャンパスまで、計30年以上、中学受験生たちの指導を続けてきた。私の元には数日に1度のペースで卒塾生たちが遊びに来て、学校の成績や部活動などについて報告してくれる。彼ら彼女たちがこう口にするのを、何度耳にしてきただろうか。 「第1志望校に落ちて良かった。○○中学校は本当に楽しい!」 もちろん塾講師としては、第1志望校合格を叶えられなかったことに申し訳なさや後ろめたさを感じているのだが、こうした報告を受けると、救われる気持ちになるのと同時に、「ああ、よい学校に巡り合えて、本当によかった」と心から思うのだ。 中学受験生たちは、膨大な時間と労力をかけて勉強に打ち込んでいる。毎年の光景とはいえ、季節講習会中に朝から晩まで勉強に専心する姿を目にすると、「この子たちは本当にすごい」と誇らしい気持ちになるものだ。 彼ら彼女たちは入試本番に向けて、習い事や趣味、友人と遊ぶ時間……その他さまざまな時間を犠牲にして勉強に励んできた。だからこそ、たとえ第1志望校から不合格を突き付けられてしまっても、少しでも後悔を「軽減」できる中学受験にして終えてほしい。そのためにも今こそ、保護者は魅力ある「安全校」を見つけてほしい。 (注記のない写真:cba / PIXTA)
執筆:中学受験指導スタジオキャンパス代表/国語専科・博耕房代表 矢野耕平・東洋経済education × ICT編集部