【NBA】セルティックスのマズーラHC、3P多投と視聴率低下を結び付ける意見に反論「何故、得点が増えることが問題になるのか」
アダム・シルバー「オフェンスの多様性を検討すべき」
NBAは現在、視聴率低下という問題に直面している。様々な要因が背景にある中でも大きな理由とされているのが、『試合展開が単調なこと』だ。ここ数年、得点効率がより重視され、どのチームも3ポイントシュートを多投するようになった。その結果、どの試合も外角シュートの応酬による点の取り合いという同じ光景が続くことに、ファンが飽きているという指摘だ。 現地12月18日時点において、今シーズンNBAで最も3ポイントシュートを多投しているのはセルティックスで、1試合平均で51.1本の試投数だ。そしてフィールドゴールの総数は1試合平均91.1本であることから、2点シュートよりも3ポイントを多く放っている。これはシュート力に長けた選手が揃っていることが大きく影響しているが、これでセルティックスは現在21勝5敗と結果を残しており、3ポイント重視の戦略はしっかりと機能している。 地元メディア『NBC SPORTS BOSTON』によると、セルティックスのジョー・マズーラヘッドコーチは、3ポイントシュート偏重のオフェンスに対する批判的な声に次のように疑問を呈する。「面白い見方だね。なぜならNFLを語る際に人々は『ロースコアの試合を見たい』とは言わないし、リーグもエンドゾーンをもっと狭くしようとはしない。得点は他のスポーツでも増えている。なぜバスケだけ、得点が増えることが問題にされるのかが私には疑問だ。フットボールでタッチダウンが減る試合を見たい人がいるだろうか?」 NBAコミッショナーのアダム・シルバーは、NBAカップ決勝の日に行われたメディア対応で「3ポイントの問題に矮小化させることはない」としながらも、より多角的な視点で考える必要があると語る。「微調整をする部分があるかについて、私の感覚ではオフェンスの多様性を真剣に検討する必要があると思う。皆さんと同じように多くの試合を見ているが、3ポイントの問題というよりもオフェンスの一部で、互いの戦術をコピーし合っているようで、それは注意すべきことだと思う」 これまでもNBAは必要に応じて様々なルールの微調整を行なっていた。視聴率低下は将来の放映権料の減少というリーグ全体の大きな問題にも直結する一大事項であり、今後どんな対策を講じてくるのか注目だ。
バスケット・カウント編集部