ホノルルマラソンに挑戦して完走した梅宮アンナさん。涙があふれて…「私の人生で初めて、自分に惚れた瞬間でした」【私の30代、40代そして更年期の過ごし方】
「できないものにチャレンジする」という精神
――嫌いだったマラソンから得たものが大きかったのですね。他の「嫌いなもの」からも何かが始まっていくのでしょうか? たとえば納豆。いまは食べられるけど、嫌いでした。臭いから。「身体にいいものだよ」と言われる、そこも嫌いなポイントでした。でも、「嫌いなものを嫌いなまま死んじゃうのってどうなのかな?」と30代、40代になって気づいてしまって。それからは、嫌いと思ったものをなるべく嫌いにならなず、克服する努力をしています。 砂漠のマラソンは、私は残念ながら3日めで熱中症にかかってリタイアしたのですが、それで泣いていたら、テントメイトのイギリス人が「なんで泣くの?」と聞いてきたのです。私はそのとき、なぜ泣いているのか理由が出てこなかったのですが、彼が私に言ってくれたのです。 「ここに来たことが偉い。ゴールを踏むことが偉いわけじゃなくて、ここにきた君の精神がえらい。みんな、やれるものしか手をつけない。でも君は、やれないものに手をつけたよね」 いまもこれを話すと泣きそうになるのですが、それが私の人生の糧となりました。 「できないものにチャレンジする」 という人生に大切なものを、私は砂漠から持って帰ってきたのです。 50代を迎え、若々しく元気なアンナさん。次回は「アンナ流ヘルスケアの極意」についてお聞きします。
オトナサローネ編集部 星雅代