おひとりさまのお墓問題に一石「瑞華院 了聞」業界初の身元保証→永代供養サービス開始
完全個室納骨堂を運営する「瑞華院 了聞(ずいけいん りょうもん)」(港区南麻布)が4月26日、「“令和のお墓”メディア向け発表会」を行った。 【写真】毎朝、僧侶による法要が行われている最上階の本堂 1492年(明応元年)開山の瑞華院が運営する「了聞」は、都内唯一の完全個室の参拝室を設ける納骨堂として2021年に開園。800万円の特別参拝室を含む8タイプ、全22室の参拝室があり、季節ごとにイベントを開催するなど、地域に開かれたお寺としてさまざまな取り組みを行う。多様化する供養に対応するために宇宙葬、海洋散骨にも対応している。 今回発表したのは大手税理士法人グループのOAGウェルビーRと連携し、生前の身元保証から納骨、永代供養までを一気通貫で支援する「ウェルビーR ベーシック」了聞納骨堂セットプラン。OAGウェルビーRが提供する意思決定支援(身元保証・緊急連絡先受託)、見守り・安否確認、日常支援、任意後見契約、死後事務委任契約のベーシックサービスに、了聞納骨堂での納骨手続きのプランをセットにした業界初のサービスだという。納骨堂には永代供養墓30万円~、個室参拝室(永代使用)192万円~、葬儀と納骨堂のセットプランがある。 OAGウェルビーRの黒澤史津乃社長は「おひとりさまや身寄りのない高齢者が正常な判断ができなくなった時、現状は家族が意思決定の主役になる仕組みだが、対処療法として身元保証事業者の利用や介護・医療従事者のシャドウワーク、地域のボランティアに頼るしかない状況。今、国を挙げて取り組もうとしているのが、家族が全面的に支援することを前提としない仕組みづくり。どうしても貧困層に目がいきがちだが、この問題の特徴は富裕層でも同じように困ること。経済力があって元気なうちに備えられる人は、亡くなった後も自分で自分に合った場所を選んでおく文化を醸成していかなければいけない」と語る。
瑞華院の福井威人住職は「コロナ禍で葬儀一式のコンパクト化が進み、1日葬と呼ばれる簡易的な葬儀が増えてきたが、了聞を計画している段階からその流れに一石を投じたいという思いがあった」と明かす。 “令和のお墓” リリースの意図を「今月私の義理の父が亡くなったのだが、私は身内一人さえ葬儀の形を説得できず、結果的に1日葬で済ませてお坊さんも呼ばなかった。どうしても外せない法事があって葬儀に間に合わず、お骨になった義理の父の祭壇に手を合わせていると、義理の母が “やっぱりお経を読んであげるべきだった” と後悔していた。その場でお経を読ませてもらうと、後ろですすり泣きが聞こえ、そこで初めて皆さんが涙を流された。 了聞を続けていく中で、“弔ってあげたいのに弔ってあげられなかった” という後悔の言葉を口にされる方々にたくさん出会ってきた。この “供養する” という思いは、きっとおひとりさまであっても同じなのではないか」と訴えた。 「ウェルビーR ベーシック」了聞納骨堂セットプランは「瑞華院 了聞」公式ホームページから申し込みできる。