パラ、仏革命の舞台で開幕 パリ初開催「共生」訴え
【パリ共同】第17回夏季パラリンピック・パリ大会が28日(日本時間29日)、開幕した。五輪を3度開催しているパリが、1960年大会を第1回とする障害者スポーツの祭典を迎えるのは初めて。開会式はフランス革命の舞台となった市中心部のコンコルド広場で行われ、障害者、健常者の分け隔てのない「共生社会」の実現や、多様性の尊重など社会変革を訴えた。 11日閉幕の五輪と同じく「広く開かれた大会に」をスローガンに掲げ、初めて式典を競技場外で実施。選手団はパラリンピックのシンボルマーク「スリーアギトス」が設置された凱旋門をバックに、シャンゼリゼ通りを行進し、広場へと入場した。 海外開催の大会で最多の175選手が出場する日本は、旗手の陸上男子の石山大輝(24)=順大大学院=と競泳女子の西田杏(27)=シロ=が先導。メダル総数で過去最多だった2004年アテネ大会の52個を上回る好成績を狙う。 マクロン大統領が開会を宣言。聖火は気球型の聖火台のあるチュイルリー公園に運ばれ、トライアスロン男子の21年東京大会金メダリスト、アレクシ・アンカンカン(フランス)ら5選手が点火した。
大会は9月8日までの12日間。史上最多の167の国・地域と難民選手団の4400選手がエントリーし、22競技549種目でメダルを争う。ウクライナに侵攻するロシアと同盟国のベラルーシ勢は、個人の中立選手(NPA)として96人が参加。女性比率は約45%で史上最高となった。