2006年夏にあった斎藤佑樹“もうひとつの激闘”!早稲田実vs.日大三、西東京大会決勝【東西東京大会50周年物語⑤】
強打の三高 全国制覇を果たす
西東京大会では94年と95年に創価が連続優勝を果たしていたが、96年は2-4で東海大菅生に敗れた。決勝戦に進んだ東海大菅生は決勝戦で東亜学園を7-5で破り、悲願の初出場を果たす。2年生の牧野竜晶が決勝戦までの6試合すべてで完投してつかんだ栄光だった。 97年は堀越が優勝し、98年は桜美林が準決勝で國學院久我山との延長11回、10―9の熱戦を制し決勝戦に進出。初めて決勝戦に進出した八王子を4-3の逆転で破り21年ぶりに優勝した。甲子園でも2回戦で智辯学園を逆転サヨナラで破り3回戦に進出するなど粘りをみせた。 99年の西東京大会は、後にマリナーズなどで活躍する堀越の岩隈久志が速球投手として評判になっていたが、準決勝で日大三の猛攻を受け、0-7でコールド負けした。 決勝戦に進出した日大三は、國學院久我山と対戦。國學院久我山にはその年のドラフト1位指名で広島に入った河内貴哉がいた。日大三は河内に13三振を喫しながらも粘り強く攻め、延長12回に杉本邦彦のランニング本塁打で2点を入れ、8-6で勝ち、小倉監督になり、初めて甲子園出場を決めた。 岩隈、河内という好投手を攻略する打線の迫力に、これまでの日大三にない力強さを感じた。なおこのチームの主将で捕手の白窪秀史は現在母校のコーチをしている。 2000年は東海大菅生が、決勝戦で明大中野八王子を破って優勝している。決勝戦で敗れた明大中野八王子のエースで4番の椙原貴文は、現在母校の監督である。 01年から早稲田実が西東京大会に加わったが、準々決勝で創価に敗れている。この大会を圧倒的なパワーで優勝した日大三は、甲子園に行っても優勝候補に挙げられ、実際打ちまくった。大会通算打率.427という記録を打ち立て、全国制覇を果たした。現立正大立正監督の内田和也がヤクルト、都築克幸が中日、近藤和樹が近鉄、千葉英貴が横浜と、4人が同時にドラフト指名されるという豪華メンバーであった。