6月20日は『世界難民の日』 映画・絵本で現状を知るきっかけに 私たちが今日からできること
国にも帰れず、難民キャンプを出ることもできず、将来の夢を描くこともできない一人の少年・ハールンの目線から、ロヒンギャ難民の子どもたちの現状を絵本を通して伝えています。 作者の由美村嬉々(ゆみむら・きき)さんが、在日ロヒンギャ男性や群馬・館林市でロヒンギャを支援している人たち、難民キャンプに訪れたことがある写真家たちに取材し、オリジナルストーリーとして作り上げました。
“絵本だからこそできること、伝えられること”について由美村さんに取材すると、「一番大きいことは、絵本は文章だけでなく、絵の力で伝えることができるということです。たとえば、表紙の男の子の表情は、なんともいえない哀しみをたたえています。“この子はどういう子なんだろう?” “日本人ではなさそうだ" “何があったんだろう?”そういったことを瞬時に考えさせる力があると思います。また、絵本だからこそ、やわらかい心を持った子どもたちに難民の存在を知ってもらうことができます。自分とは違う環境にいる子が世界にいるということを、絵本を通して、少しでも記憶に残してもらいたいと思います。そうすれば、その子が大きくなってから、もっと深く知りたいと思ってくれるのではないでしょうか」と回答してくれました。 また、編集担当の鈴木亜紀さんは「5歳ぐらいから、大人まで読んでいただきたい」とし、「子どもには、ぜひ大人が読んであげて、難民について一緒に考えるような声かけをしてあげてほしいと願います」とコメントしました。