山川穂高をFA補強したソフトバンクより西武が高得点…今オフの補強採点簿【パ・リーグ編】
日本ハムは球団史上最多の外国人8人体制
・楽天 55点 ※昨季成績70勝71敗2分 4位 戦力的に厳しい評価となったのが楽天だ。セーブ王に3度輝いた絶対的守護神・松井裕樹が海外FA権を行使してパドレスに移籍。新たな抑えで則本昂大に白羽の矢を立てたが、先発陣の層の薄さは否めない。チームトップの9勝をマークした岸孝之とバッテリーを組んでいた炭谷銀仁朗が2024年の構想から外れる形で退団したことは驚きの声が上がった。前日本ハムのコディ・ポンセを先発要員、前広島のニック・ターリーをセットアッパーで獲得した。NPBでプレー経験があり戦力として計算できるが、それ以外は目立った補強が見られない。投打で若手の台頭に期待したい。 ・西武 85点 ※昨季成績65勝77敗1分 5位 主軸としてチームを支えていた山川穂高がFAでソフトバンクに移籍したが、昨季は17試合出場のみ。山川抜きで戦う期間が長かっただけに気持ちは切り替わっている。新外国人選手は戦力として未知数だが、メジャー通算114本塁打のヘスス・アギラーに左の長距離砲のフランチー・コルデロ、新守護神候補のアルバート・アブレイユが異国の地で覚醒すれば、チームがガラッと変わる可能性がある。投手陣はドラフト1位で3球団が競合した左腕・武内夏暉の加入で先発陣が盤石に。救援もFAで去就が注目されていた平井克典の残留は明るい材料だ。さらに山川の人的補償で甲斐野央が加入。戦力整備で打てる手は打っていると言えるだろう。 ・日本ハム 90点 ※昨季成績60勝82敗1分 6位 最高得点となったのが日本ハムだ。戦力の流出はポスティングシステムでアメリカ球界に挑戦する上沢直之にとどめ、FAで争奪戦が予想された加藤貴之の慰留に成功。さらに、FAで複数球団の争奪戦を制し、山崎福也の獲得を実現した。先発要員で身長196センチ右腕パトリック・マーフィー、吉田輝星との交換トレードでオリックスから黒木優太が加入と補強の手を緩めない。大物助っ人も加わる。メジャー通算108本塁打のフランミル・レイエスを獲得。日本野球に適応できれば大きな戦力になる。さらに2020、21年に所属していた右腕のドリュー・バーヘイゲンがメジャーから復帰。球団史上最多の外国人8人体制となる。来季は新庄剛志監督が就任3年目。2年連続最下位に沈んだ悔しさを糧に、大型補強でジャンプアップできるか。 写真=BBM
週刊ベースボール