東京港でのトラック待機時間が改善。大井・青海の一部は悪化も
東京都トラック協会海上コンテナ専門部会は9日、東京港の各コンテナターミナル(CT)で5月に行った海上コンテナ車両の待機時間調査の結果を発表した。前年同期に比べると、待機時間はおおむね短縮傾向だった。ただし、一部のCTでは待機時間が大きく増加した。 各CTの作業別の平均待機時間は表の通り。対象車両が異なるので単純比較はできないが、前年同期は1時間以上の待機が発生した作業の割合が6割近くを占めたのに対し、今回は4割程度に改善した。CT単位の平均待機時間を見ても、短縮したCTが多かった。航路の移転といった渋滞対策が奏功したのに加え、荷動きの鈍化が影響したとみられる。 ただし、青海A―1と大井5号の数値は悪化した。A―1では改善傾向が続いていたが、空コンテナ搬出と実入りコンテナ搬出の待機が2時間を超えた。全体平均も前年同期の1時間40分から1時間57分に延びた。大井5号では昨年末から混雑が続いており、CT全体の平均待機時間は前年同期の1時間29分から1時間51分となった。 このほか、各CTの作業別平均待機時間を見ると、最短は品川・第一港運の18分(空コンテナ搬入)、最長は青海A―2の2時間35分(空コンテナ搬出)だった。前年同期の最短は品川・住友倉庫の20分(空コンテナ搬出)、最長は同・第一港運の2時間7分(実入りコンテナ搬入)だった。 調査期間は2024年5月7―28日。関東1都7県の各トラック協会の海コン部会に所属する事業者のうち、22店社が協力した。東京港でコンテナ搬出入業務を行う頻度の高い車両を1店社当たり5台をめどに選び、各CTでの並び始めとゲートアウト時刻のデータを所定の入力表により提出する方法で行った。対象のコンテナ本数は7447本。
日本海事新聞社