悔しくて花束投げつけたーー新井恵理那、「無職」からの確変、目指すは「人食い花」
一般企業を目指して就職活動を再開した直後、セント・フォースから声が掛かった。当初は断っていたが、アナウンス職を諦め切れていない自分に気付き、フリーアナウンサーの世界に飛び込むことを決意。すると、大学4年生の4月から『めざましテレビ』(フジテレビ系)で月2回の情報コーナーのリポーターとして抜擢された。 「番組でアイデアが採用されたり、自分の一言に視聴者が反応してくれたり経験を積みながら、伝える仕事の魅力を味わえた。本当に幸運でした」 だが、『めざまし』は1年でお役御免に。 大学卒業後にレギュラー番組が始まっても、半年や1年で姿を消すことが続いた。その間、各大学のミスキャンパスがフリー女子アナの宝庫であるセント・フォースに続々と入ってくる。“ミス青学”という鮮やかな経歴も、特別な意味を持たない。
「卒業」仕事なくなり、悔しくて家で花束を投げつけた
2013年12月限りで『Oha!4 NEWS LIVE』との契約が終了すると、3ヶ月間1件も仕事がない状態に陥った。弱肉強食の世界において、自分のポジションを確立しなければ、新人に取って代わられるだけ。“卒業”という名の降板をする時、スタッフは好意で花束を渡すが、新井は素直な気持ちで受け取れない。家に帰ると、悔しさから床に思い切り投げつけていた。焦燥感は募るばかりだった。 「我に返って花束を拾うと、自分が情けなく思えてくる。すごく悔しくて、降板した番組は見ませんでした。フリーはいつ仕事がなくなるかわからない。厳しい現実を突き付けられる日々でした」 3か月の「無職」による雌伏を経た新井は、ここで「確変」に突入する。 2014年4月から『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)のお天気キャスター、翌年3月からは『グッド!モーニング』のサブキャスターでレギュラーを獲得。その後も、『世界ナゼそこに?日本人』(テレビ東京系)など複数のレギュラー番組が始まり、現在に至るまで仕事が途絶えることはなくなった。