大谷翔平「二刀流」来年3月開催 日本での開幕シリーズ復活間に合う 左肩手術でリハビリ計画再考の部分も
ドジャースは5日(日本時間6日)、大谷翔平投手(30)がロサンゼルス市内の病院で、負傷していた左肩の手術を受けて成功したと発表した。10月26日(同27日)のワールドシリーズ(WS)第2戦の本拠地・ヤンキース戦で負った左肩亜脱臼による関節唇損傷を、内視鏡手術で修復した。順調に回復すれば、来年3月に日本で開催される開幕シリーズでは、投打「二刀流」での復帰が可能となる見通しだ。 大谷が手術に踏み切った。ドジャースは、球団公式Xなどで左肩関節唇損傷の修復が成功したと発表。執刀したのは、大谷の過去2度の右肘手術も担当し、ド軍のチームドクターも務める名医ニール・エラトロッシュ医師。WSをギリギリの状態で戦っていたことが改めて明らかになった。 大谷はWS第2戦、本拠地・ヤンキース戦で二盗を試みて左手をついた際に左肩を亜脱臼。残り3試合は走塁時に左手でユニホームをつかんで負担を軽減し、スイングで顔をゆがめる痛々しい姿だったが、それでもチームは4勝1敗でWSを制覇した。シャンパンファイトでは喜びを爆発させ優勝トロフィーも掲げたが、試合後には左肩の再検査を明かし「大丈夫なことを祈っています。もう痛み止めを打たなくていいので、ホッとしています」と胸の内を吐露していた。 損傷の程度は明らかにはなっていないが、一般的にゲーム復帰は4か月程度が多いとされる。ただし、球団は、来年2月にアリゾナ州グレンデールで行われるキャンプ参加には問題ないとの見解も発表し、深刻な状態には至っていないもようだ。 似た症例では大谷がエンゼルス在籍時の23年4月、捕手のオハピーが左肩関節唇を修復手術して、同年8月に復帰したケースがある。大谷に当てはめると、順調なら実戦復帰は来年3月。昨年9月に受けた右肘手術のリハビリをいったん止め、計画を再考することになる。だが、幸い利き腕とは逆だったため、現時点では来年3月18、19日に東京Dで行われるカブスとの開幕シリーズでの二刀流復活も十分に見込めそうだ。 ド軍のフリードマン編成本部長は、テキサス州サンアントニオで行われているGM会議会場に姿を見せたが、ナ・リーグGM陣の取材が6日に予定されていることから「明日だ」とコメントを避け、代理人事務所のCAAスポーツ広報は同会議会場で「ネズ(・バレロ代理人)は来ていない」とし、大谷の手術に付き添っていることを示唆した。 大谷がメジャー移籍後、手術を受けるのは2年連続4度目。ブルペンでの投球練習を8月に再開させ、投手としてのリハビリは順調に進んでいた。二刀流復帰へ思わぬ足踏みにはなったが、不安を残さずプレーするために、今はしっかりと体を癒やす。 ◆大谷の負傷からの経過(日本時間) ▽10月27日 WS第2戦の本拠地・ヤンキース戦の7回に二盗を試みた際に左肩を亜脱臼。 ▽同28日 ニューヨークにはチームと別便で移動。ヤンキースタジアムの室内で別メニュー調整。 ▽同29日 WS第3戦に「1番・DH」で強行出場。試合前のセレモニーでは左肩を温めるために特別なサポーターを巻き、2四死球で出塁も、走塁時は左手でユニホームの胸部分を握って負担を軽減。 ▽30日 WS第4戦もスタメン出場し、中前安打を放ち、二塁へのスライディングも見せた。 ▽31日 安打は出なかったが、4勝1敗でWS制覇。左肩再検査を明かした。 ▽11月2日 ロサンゼルスで行われた優勝パレードに真美子夫人、愛犬デコピンとともに参加。 ▽同6日 左肩の手術をロサンゼルスで受けたことを発表。
報知新聞社