「アルピーヌ A290」がついにデビュー。ブランド初のオール電動ホットハッチ
アルピーヌは電動ブランドに生まれ変わる
新型ルノー5(サンク)のハイパフォーマンスバージョンにあたる「アルピーヌ A290」が本国で発表された。日本でも年内の発売開始を予定しているルノーサンクとともに、日本上陸が大いに期待されるEVホットハッチの詳細をダイナミック性能に焦点をあてて紹介していく。 【写真】アルピーヌ A290をもっと詳しく見る 2021年にアルピーヌが発表した電動化計画「ドリームガレージ コンセプト」。同社のラインナップを電動モデルに刷新して、2024年から「ホットハッチ」、「ツアラー(クロスオーバー)」、「スポーツカー」を順次発売するという思い切った計画だ。 2024年6月13日(現地時間)、ついにその第一弾が正式発表された。ホットハッチの「A290」である。すでにコンセプトモデルからテスト風景に至るまで、さまざまな情報が小出しにされてきたので正直に言えば新鮮味には乏しいかも知れないが、それでもカモフラージュなしのアグレッシブない出立ちは世のクルマ好きの期待を裏切らなかったと言えそうだ。 すでに知られているように、ベースモデルはルノーが2月26日に発表した「新型ルノー5(サンク)」。A290は基本的なシルエットこそサンクに準じているが、内外装そしてメカニズムに至るまで徹底的に手を加えて“別の乗り物”に仕立て上げられている。
レーシングテクノロジーが投入された空力ボディ
エクステリアは全長3990×全幅1820×全高1520mm。ルノーサンクに比べ70mm長く、50mm幅広で、20mm背が高い。ホイールベースは2530mmと発表されている。こちらはルノーサンクより10mm短いが、シャシも変更が加えられているのか、それとも単に計測方法の違いによるものなのか詳細は不明だ。 全長の延長は、レーシングマシンを彷彿とさせるフロントバンパーとリアディフューザーの採用による。また全幅の拡大は19インチタイヤとそれを覆うオーバーフェンダーの装着によるものだ。 フロントバンパーのインテーク形状、幅広のサイドスカート、リアディフューザーの形状はいずれもアルピーヌがモータースポーツ活動で培ってきた緻密な理論の上に決定され、コンセプトカーに見られた特大のリアスポイラーの採用は見送るとともにテールゲートの形状をダックテール処理している。 グレード構成は、高性能版の「GT パフォーマンス」と「GTS」、ややパフォーマンスを抑えた「GT」と「GTプレミアム」の4種類。さらに発売時には、コンセプトカーA290βにインスパイアされた特別仕様車「プレミアエディション」が同社の創業年にちなんで1955台限定発売される。