11月26日は「ビン牛乳の日」 伊勢の「山村乳業」申請で記念日認定 三重
【伊勢】11月26日は「ビン牛乳の日」―。三重県伊勢市の老舗乳製品メーカー「山村乳業」が、風呂上がりに飲む瓶入り牛乳をイメージし、2本の瓶牛乳(11)が風呂(26)に寄り添い並んで見えると記念日に定め、一般社団法人日本記念日協会に申請し、認定された。記念日当日は、市内の直営店2店で、瓶入りの牛乳やコーヒー牛乳などを通常の半額で提供。「『ビン牛乳の日』に、風呂上がり、腰に手を当てて最高の一杯を楽しんで」と呼びかけている。 同社によると、給食や銭湯で親しまれてきた瓶牛乳の生産量は、瓶を管理するコストや手間がかかることなどから、年々減少。農林水産省の調査では、500ミリリットル未満の瓶入り牛乳の生産量は、10年前に比べ3分の1ほどに減っているという。 瓶入り製品の製造を終了するメーカーが相次ぐ中、同社は「牛乳本来の味わいと風味が保たれる」と、創業以来の瓶入りの製造にこだわり、看板商品の山村牛乳をはじめ、40種類以上の瓶入り乳製品の製造を続ける。瓶牛乳を存続させるため、多くの人に瓶牛乳に親しんでもらうきっかけづくりにと、記念日を制定した。 広報の山村卓也さん(34)は「瓶で飲む牛乳のおいしさは格別。ファンも多い。でもこのままでは瓶牛乳は姿を消してしまうかもしれない」と語る。「記念日を通じ、伊勢の小さな牛乳屋から全国に、瓶牛乳存続の危機を伝え、瓶牛乳の魅力を発信したい」と話している。 26日は、直営店「山村みるくがっこう」伊勢神宮内宮前と外宮前店で、瓶入り山村牛乳など約10品目を半額で販売。また、東京都の老舗銭湯「小杉湯」でPRイベントなども実施する。 問い合わせは同社=電話0596(28)4563=へ。