9月米小売売上高、予想をやや上回る 米経済の力強い成長続く ドル/円は150円上抜け、8月以来
米商務省が17日発表した9月の小売売上高(季節調整済み)は前月比0.4%増と、エコノミスト予想の0.3%増を若干上回った。ガソリン価格の下落により消費者が飲食店での支出を増やしたとみられ、第3・四半期も経済が力強い成長を維持したとの見方を裏付けた。 これを受けてニューヨーク外為市場ではドルが一時11週間ぶり高値を更新した。ドル/円は8月1日以来初めて150円を上抜け、0.4%高の150.24円。連邦準備理事会(FRB)が今後1年半にわたり緩やかな利下げを実施するという見方が強まった。 米商務省が17日に発表したところによると、衣料品店や書店、食料品店から園芸用品店に至るまで、小売店の売上高が増加した。オンライン売上高も増加したほか、サービス部門として小売統計に唯一含まれる飲食店も増加した。エコノミストは外食を家計の重要な指標とみなしている。 ガソリン価格の下落により消費者が飲食店での支出を増やしたとみられている。米エネルギー情報局のデータによると、ガソリン価格は8月から9月にかけて1ガロン当たり約12セント下落した。 支出は、堅調な所得の伸びに支えられている。労働市場の勢いは鈍化しているものの、失業率は歴史的に低い水準にとどまっており、賃金上昇を支えている。 こうした経済回復の兆候が、FRBが来月にも行うと見込まれている利下げを妨げることはないとみられるが、0.25%ポイントの小幅な利下げにとどまるとの見方を強めるだろう。