元宝塚トップ娘役・加茂さくらさんが死去 87歳肺がん…11月には医師同行でディナーショーに出演
元宝塚歌劇トップ娘役で女優の加茂さくら(かも・さくら、本名・大谷照子=おおたに・てるこ)さんが21日午後6時30分、肺がんのため、兵庫県西宮市内の病院で亡くなった。87歳だった。 同じ宝塚OG・加茂すみれで元プロボウラーの妹・茂子さんによると、加茂さんは長くがんを患い「肺は真っ白」。今年6月に一人暮らしの自宅で倒れ、入院した。それでも「100歳まで頑張る」と、11月の東京でのディナーショーに医師が同行して出演するなど元気だったが、21日午前に容体が急変。親族らは最期をみとることができず、茂子さんは「あっけなかった…」と無念。生涯独身を貫いたが「自分がやりたいことができなくなる」が理由だった。 加茂さんは1955年に宝塚歌劇に入り「プリマドンナ」と呼ばれる美しさと高い歌唱力で61~68年に明石照子さん、眞帆志ぶきさん(ともに雪組トップ、故人)の相手役を務めた。71年退団後はドラマ、映画などで脇役として活躍し、フジテレビ系情報番組「3時のあなた」の司会も務めた。 実母の介護のため97年から芸能活動を一時休止し、兵庫・尼崎市で喫茶店を経営していた。通夜は24日午後6時、告別式は25日午後2時から、尼崎市西長洲町2の2の46、クレリ尼崎ホールで。喪主は弟・大谷清(おおたに・きよし)さん。 ◆加茂 さくら(かも・さくら)本名・大谷照子。1937年7月16日、東京都出身。55年に宝塚歌劇に42期生で入団。歌劇団100周年の2014年に創設の「宝塚歌劇の殿堂」100人に名を連ねた。
報知新聞社