西武・森脇亮介 「以前に戻るつもりはない」 過去の自分と新たな自分の融合/秋の収穫
2023年7月に発症した右上腕動脈閉塞の大怪我を乗り越え、今年5月25日に三軍戦で実戦復帰を果たした森脇亮介は、その後、二軍戦でも2試合(1イニング)に登板し、完全復活を証明した。残念ながら最大の目標としていた「今年中に背番号を2ケタに戻す」はかなわなかったが、シーズン終了後も引き続き猛アピール。秋季キャンプでも3度、ブルペンに入り、特に3度目は180 球を投げ込み、来シーズンへの強い意気込みを見せた。 【選手データ】森脇亮介 プロフィール・通算成績 「自分が納得いくまで投げようと思って投げていたら、180球にまで達してて……」 その“納得”は、主に感覚の部分だという。「今までは、ホームベース寄りでドーンって力を発揮していたのを、一歩手前気味に意識を変えて、右肩が出過ぎないようにという感覚」と森脇。自分の一軍で活躍していた時期から知っている青木勇人投手コーチに助言を仰ぎ、投球フォームも改善中だ。 「より、しっかりとボールに力を伝えられているという力感を持てるようにしたいなと。そのために、青木さんから見た今の僕と、当時の僕との違いを聞けるのは大きいです。もちろん、以前に戻るつもりはありませんが、前のほうが良かったという部分は取り入れてもいいかなと思っています」 5年間一軍で十分な実績を残してきたからこその、過去の自分と新たな自分との融合。その先には必ずやさらに進化した森脇がいるに違いない。入院生活でかなり増えた体脂肪率も「だいぶ絞れた」。オフ期間中はキレを重視したトレーニングでより強いフィジカルを目指す。一軍マウンド復帰は着々と近づいている。 写真=BBM
週刊ベースボール