青森県内公立小中の不登校、最多2811人 教諭、保護者らの意識変化が影響か 2023年度
2023年度に青森県内の公立小中学校で30日以上欠席した不登校の児童生徒は、前年度に比べ585人増の2811人で、記録が残る1998年度以降で最多だったことが31日、文部科学省の問題行動・不登校調査で分かった。県教育委員会は増加の背景に、保護者や教諭らの不登校に対する意識の変化などがあるとみている。 不登校児童生徒の内訳は小学校884人(前年度比274人増)、中学校1927人(同311人増)、高校は219人(同15人増)。小学校と中学校で記録が残る1998年度以降の最多を更新した。 県教委学校教育課の担当者は、増加の要因に▽不登校は特別なことではなく、児童生徒にとって休ませることも重要だという保護者らの意識の高まり▽コロナ禍の影響による登校意欲の低下-などを挙げた。 23年度の県内公立学校のいじめ認知件数は小学校4245件(同353件減)、中学校1444件(同50件増)、高校149件(同23件増)、特別支援学校25件(同13件増)だった。暴力行為の発生は小学校が1117件(同255件減)、中学校552件(同72件増)、高校19件(同10件減)だった。 同課は、小学校のいじめと暴力行為が前年度より減ったが、依然として小中学校で高止まりの状況にあるとし「数値の多寡や増減にとらわれすぎることなく、児童生徒一人一人の状況に応じて適切に対応するよう(各学校に)働きかけていく」としている。 子どものいじめや不登校などに関する相談は、同課の24時間子供SOSダイヤル(電話0120-0-78310=なやみ言おう=)などで受け付けている。