なぜ本田圭佑は『One Tokyo』監督にタレントの武井壮を起用したのか?賛否噴出も背景にあるメッセージを読み解く
ブラジルの古豪ボタフォゴへ加入した元日本代表MF本田圭佑(33)が1月に立ち上げ、今春から東京都社会人サッカーリーグ4部に参戦する『One Tokyo』の監督に、陸上・十種競技の元日本チャンピオンで、現在はタレントとして活躍する武井壮氏(46)が就任することが決まった。 本田が13日夜に更新した自身のツイッター(@kskgroup2017)へ<@OneTokyoFCの初代監督は百獣の王@sosotakeiに決定!>と投稿。芸能界におけるニックネームを介して紹介された武井氏も、直後に自身のツイッターで所信をつぶやいている。 <サッカー経験者ではありませんが、さまざまな能力を持ったメンバー達のサポートを活かしてチームにエネルギーと新たなビジョン、モチベーションを与えられる監督になりたいです!!みなさんよろしくお願いします!!> 先月下旬に都内でトライアウトを実施するなど、すべてをゼロベースから立ち上げたOne Tokyoにおいて、監督人事は注目の的だった。誰が任されるのかと思われていたなかで、One Tokyoの公式ツイッター(@OneTokyoFC)へ12日になって、こんなつぶやきが投稿されていた。 <オンラインサロンで、監督選挙を行っております!立候補者は以下の通りです。(中略)投票締め切りは明日15:00です!> 続いて記された7人の立候補者のなかに、武井氏の名前があった。匿名掲示板『2ちゃんねる』の開設者・西村博之氏や本田自身も含まれていたが、ボタフォゴの現役選手との二足の草鞋を履くのは現実問題として不可能だからか、本田の名前の後には「辞退」の二文字が記されていた。 One Tokyoの創設にあたって、本田は関わる全員が参加するオープンなクラブ経営を掲げている。時間的な問題もあって初年度の選手こそ運営側の主導で決めたが、クラブエンブレムおよびユニフォームの選定や監督人事など、クラブ運営に関する決めごとはすべて選挙が実施される。 選挙への投票権をもつのはサロンメンバーで、現時点では月額5万円のプレミアム会員、同1万円のベーシック会員の2種類が設定されている。収益はすべてクラブ経営資金にあてられる仕組みになっていて、スポンサーによる支援に依存しすぎない経営を目指すことも謳われている。 そうしたなかで実施された選挙で初代監督に選出された武井氏は、日本サッカー協会(JFA)が認定する指導者の資格、いわゆるライセンスを取得していない。もっとも、東京都社会人サッカー連盟が定める連盟概要の参加条件には、ライセンスの有無を含めた監督の資格は明記されていない。