中国軍の最高機関委員を調査 「重大な規律違反」で 中国国防省
AP通信によると、中国国防省は28日、中央軍事委員会の苗華委員を「重大な規律違反」の疑いで調査中だと明らかにした。中央軍事委は軍の最高指導機関。中国軍では昨年から大規模な汚職疑惑が発覚し、軍高官が相次いで解任されている。 苗氏は海軍上将で政治部門を担当。習近平・中央軍事委員会主席(国家主席)の信頼が厚いとされていた。違反の詳細については明らかにされていない。苗氏は10月9日に、新疆ウイグル自治区で視察する様子が報じられて以降、動静は途絶えていた。 また英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は今週、董軍国防相が汚職容疑で調査されていると報じていたが、これについて国防部の報道官は、董氏はいかなる調査も受けていないとしたうえで報道について「全くの捏造(ねつぞう)だ」と否定した。 中国軍を巡っては、中国共産党は今年6月、地位を利用し巨額の賄賂を受け取っていたとして、同じ委員経験者の李尚福前国防相、魏鳳和元国防相について、党籍をはく奪していた。【北京・岡崎英遠】