「影のファーストレディ」と言われた愛娘イヴァンカ・トランプ、新政権でホワイトハウス入りをしない理由とは?
家族に集中
クシュナー家に近い別の関係者は、「イヴァンカはこの2年間非常に一貫しており、今は家族と子どものニーズに集中している。彼女は政治に関わるつもりはない。もし何か言いたいことがあれば、それを父親に直接、プライベートで伝えるだろう...状況が変わり、彼女がさまざまな政策について意見する場合、公の場で発言するだろう」と述べた。 実際、イヴァンカ・トランプはすでにそのことを警告していた。2022年11月、父親が2024年の大統領選挙に立候補することを発表した際、イヴァンカはすぐに「今回は自分の3人の子どもたちと、家族として築くプライバシーを優先する」と述べた。「私は政治には関わるつもりはありません... たとえ父を愛し、支持し続けるとしても、今後は政治の世界の外で支援するつもりです」と、彼女は声明の中で続けた。 一方で、ジャレッド・クシュナーは、特に地政学的な問題について、必要に応じて移行チームに助言する可能性がある。その理由は、彼が義理の父親の最初の任期中に中東和平の取り組みを担当し、物議を醸すサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と特別な関係を築いたからだ。しかし、ホワイトハウスを去って以来、理想的な義理の息子である彼は、自分のビジネスに全集中している。現在、彼は30億ドル規模の投資ファンド「アフィニティ・カンパニーズ」の代表を務めており、このファンドは特にサウジアラビアからの支援を受けている。さらに、彼は家族の不動産開発会社「クシュナー・カンパニーズ」にも関与している。並行して、彼は妻と共にアルバニアでふたつの高級不動産プロジェクトを手掛けており、そのうちのひとつはイヴァンカ・トランプ自身が設計したものだ。
次のステップに備える?
フランス国際戦略関係研究所(IRIS)のアメリカ政治・地政学観測所所長であるロミュアル・シオラは、仏日刊紙『フィガロ』に掲載されたインタビューで、イヴァンカ・トランプとジャレッド・クシュナーがドナルド・トランプと距離を置いている理由は、主に職業的な事情にあると述べた。「夫妻は自分たちのビジネスを持っており、ドナルド・トランプと関わりたくないと考えている」と彼は述べた。また、「距離を置いているのは、政治的な理由によるものであり、共和党内での将来の政治的野望を示唆している可能性もある」とロミュアル・シオラは指摘した。 text: Ségolène Forgar (madame.lefigaro.fr)
translation: Hanae Yamaguchi