僧侶4500万円着服 目的は「ギャンブル」 日蓮宗県東部宗務所
静岡県東部の95寺院で組織する日蓮宗県東部宗務所の元会計担当の僧侶が、16年近くにわたって資金約4500万円を着服していた問題で、同僧侶が「(金銭を)ギャンブルで持ち出すようになった」と話すなど遊興費目的で着服していたことが25日までに、同宗務所がまとめた調査報告書で分かった。 報告書によると、僧侶は「パチンコから始まり、公営ギャンブルに次第にのめり込んだ」と話している。同日までに、専門機関にギャンブル依存症と診断されたという。 僧侶は2008年7月から23年3月までの間、同宗務所の口座から現金を引き出していた。帳簿の改ざんや口座の残高証明書の偽造を行い、発覚を免れていたとみられる。 着服が続いた原因について報告書は、毎年4月の監査で通帳を確認しないなど監査態勢が機能していなかったことを指摘している。同宗務所は「信頼を失墜させる事態を招いたことを、心よりおわび申し上げる」とした。
静岡新聞社