【解説】自民総裁選 「脱派閥」ホント? 麻生派27日から研修会
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唯一派閥として存続している麻生派の研修会が、27日に開かれたということですが、今回の自民党総裁選挙のキーワードの1つは「脱派閥」です。「脱派閥」で、選挙戦にどんな変化が出ているのでしょうか。政治部官邸キャップの平本典昭記者が解説します。 ◇ 今回の3つの疑問は、以下の通りです。 1.「脱派閥」で“予測困難”に 2.“派閥単位”動きも…チラホラ 3.「脱派閥」見極めポイントは? 鈴江奈々キャスター 「まず『脱派閥』で、何が“予測困難”になっているのでしょうか」
政治部官邸キャップ 平本典昭記者 「はい。まず最も予測困難ことは、この先何人、候補者が出るかです。現時点で少なくとも7人は出馬する見通しで、過去最多となるのは確実です」 「これだけ乱立するのは、派閥の締め付けがなくなり候補者が手をあげやすくなったためで、最終的に誰が出馬し、誰が断念に追い込まれるのか。これが予測困難だと言えます」 鈴江キャスター 「現状ではまだ3人しか正式には表明していないですし、今後、断念に追い込まれる人も出てくるかもしれない状況ではあるんですね」 平本キャップ 「その可能性はあると思います」 鈴江キャスター 「派閥の縛りがなくなってきた中で予測が難しくなっていることは、ほかにもあるんでしょうか」
平本キャップ 「誰がこの戦いを制するのか、勝つのか、これも予測が難しくなっています。具体的に言うと、現場でこんな変化が起きているんです。私が初めて総裁選を取材したのは約20年前ですが、派閥のトップが誰を支持するかを取材して判明すれば、例えば30人の派閥であれば全員の投票行動が一気に、ほぼ見えたわけです」 「ただ、今回は違います。後輩記者もすごく苦労しています。なぜなら、派閥の締め付けがなくなり、30人いたら全員が一致して動くことは、ほぼなくなり、1人1人の投票行動を確認しなければいけないからです」 「同様の理由で各陣営、各議員も『脱派閥』によって、いわゆる『票読み』が難しくなる異変が起きています」 「総裁選を何度も経験したベテラン議員は『派閥がなくなって党内で何が起きているのか、見えない動きが多すぎる』と、戦況分析がいまだかつてなく『予測困難』という声を多くききます」