「今は未来しか見ていない」能登半島地震1か月 復興のめどは見えなくとも希望を胸に「たくさんの方に後押しをされて前を向かせてもらっている」
そんな田谷さんたちの輪島塗を応援しようと、大阪でも支援の動きが広がっています。大阪市に住む吉村大作さんは、地震があった次の日、田谷さんが助けを求めていることを知りました。 【電話で話す2人】 (吉村大作さん)「輪島塗をなんとか復興するんだという思いにそっと寄り添うことしかできないんですが、できる限りのことをできたらなと本当に思っています」 (田谷昴大さん)「ありがとうございます」 募金を集めて、輪島塗職人の工房を作るため、大阪でチャリティーコンサートが開かれました。全国で広がる支援。田谷さんの大きな原動力にもつながっています。 (田谷昴大さん)「近くに目を向けると本当に心が折れそうになるんですけど、たくさんの方に後押しをされて前を向かせてもらっているなと思うので。僕らも必ず輪島塗のメーカーとして戻ってくることで恩返しをしたいなと思っています」
店は手付かずでも…炊き出し続ける料理人
田谷さんと同じように輪島に残りこの場所で立ち上がろうとしている人は他にもいます。 地震発生後の大規模な火災で約200棟が焼失した輪島朝市で、1月10日に地元・輪島の飲食店関係者が集まり行っている炊き出しを取材しました。 (池端隼也さん)「僕はフランス料理のレストランをやっていたんですけど。(Qお店は?)もうだめですね。彼はラーメン店です」 (ラーメン店の人)「うちはお店は一部は残ったけど、家とか傾いて」 自分たち自身も被災者ですが、少しでも地元のために何かしたいと有志のメンバーが集まり、炊き出しを行っていました。
そして2月1日、変わらず炊き出しに向けた準備が行われていました。この炊き出しを立ち上げた池端隼也さん。朝市近くでフレンチレストランを営む料理人でした。今その店は…。 (池端隼也さん)「耐震もやっていたので、入り口は残っているんですけど、古い建物なので2階が落ちた。今年9月で10年目だったんです。10周年だったんですよ」