クリスマス直前、おもちゃ選びの正解とは…知育? デジタル? “本当に子どもに良い”おもちゃを心理カウンセラーが提言
■「友だちとどうしたら仲良くなれる?」と悩む子も…、対話型ペットトイが育てる他者への想像力
愛情を注げてともに成長できる“小さきもの”といえば、ペットも思い浮かぶ。ただ、「幼い子どもにはリスクもあるので慎重に」と浮世氏は語る。そもそも、家庭や環境によっては動物を飼うのが難しい場合もあるため、昨今では代用にもなるペットトイが数多く存在するようだ。 例えば、最近話題となっているのが『うまれて!ウーモ アライブ』というペットトイ。世界中で親しまれているという「ウーモ」は、たまごからぬいぐるみ(=ウーモ)が孵化する体験と、生まれた後のお世話遊びが楽しめるもので、浮世氏はこれを「ぬいぐるみとミルク飲み人形がハイブリッドした、進化系にしてお世話系おもちゃの原点」と評価する。 「人間は自分が手をかければかけるほど、その対象を大切にするものです。たまごからお世話して孵化させた体験は子どもにとって大きな達成感ですし、その後もずっと愛着を持って大切にするのではないでしょうか」 生まれた後のウーモは、撫でたりご飯をあげたりするとさまざまなリアクションをする。きちんとお世話すればダンスやおしゃべりの真似といった「うれしい」を返してくれるインタラクティブ系ぬいぐるみだ。 「私が見ている子どもの中にも、『お友だちとどうしたら仲良くなれるかわからない』という子どもがいます。でも、優しくすれば相手は喜ぶし、乱暴にすれば悲しみますよね。ウーモは一方通行でなく対話型なので、こうした他者への想像力を育む練習相手にもなってくれるかもしれません。ミルク飲み人形とは違って、相手にどういうことをしてあげればいいか自分で考えられるのも大きい。人間として大切な、優しい気持ちを育ててくれるように思います」 おもちゃ一つで、そこまで子どもの心を成長させてくれるとは。さらに浮世氏は、「赤ちゃん返りのケアにも良いのでは」と、意外な活用法も明かす。 「ママが弟や妹につきっきりになると、子どもは一時的に赤ちゃん返りをするものです。でも、たまごの時からお世話してきた“小さきもの”の存在は、お兄ちゃん、お姉ちゃんになる心構えも育んでくれそうです。ちょっとした命の授業とでも言えるでしょうか。なんなら、育休前のパパにも勧めたいくらいですね(笑)」