「あれじゃ困る」OP戦ラストで移籍後初失点初黒星の西武・甲斐野央、通算157Sの豊田コーチが指摘した課題の1球とは?
◆オープン戦・西武3―5ヤクルト(24日、ベルーナドーム) 西武の甲斐野央(27)が移籍後初失点で初黒星、オープン戦最終戦で課題を残した。 ■秋山幸二さんが〝伝説のバク宙〟披露!? 【動画】 1点リードの9回、7番手で登板。初めてセーブがつく状況で任されたが、3連打を浴びて無死満塁のピンチを招くと、1死から代打川端には右犠飛を打たれて同点。右翼若林の好返球で一度は三走が本塁タッチアウトと判定されたが、リプレー検証の結果セーフに覆った。さらに並木に左翼線二塁打を打たれ、2点を追加された。「スライダーでカウントを取れず、ボールとストライクがはっきりしすぎた。僕の力のなさ」と反省した。 ソフトバンクから今年加入した甲斐野は3月3日のロッテとの練習試合を含めて6試合目での初失点。それまで完璧に抑えてきたこともあり、松井監督は「打たれたからと言って、何かが変わるわけでもない」と変わらぬ信頼を寄せた。 豊田投手コーチも同じスタンスだが、今後9回を任せる可能性があるだけに「あれじゃ困る」と注文をつけた。指摘したのは先頭打者に右安打を打たれた場面。3ボールからフルカウントまで立て直したが、甘く入ったフォークを運ばれた。「別に四球はいけないと思っていない。あそこで腹をくくってワンバウンドを振らせるなり、三振を狙いにいってほしかった。シングルヒットはOKだけど、考え方が必要」と注文した。現役時代、通算157セーブを積み上げてきた豊田コーチ。「最後は満塁から三振を取ってくれた。あそこでもうひと踏ん張り。9回は難しいからね」と甲斐野を気づかい、ペナントレースでの奮起を期待する。甲斐野は「悪いところが今日出て、その課題を練習でつぶすだけ。あとはもうやるだけ」と新天地での大暴れを決意した。
西日本新聞社