よもやの会社名入りトラックで彼女とドライブデート。その時言われた意外なひと言とは?
「そうみたいだね、、、でも、アメリカのトラックってカッコいいじゃない! こいつとは別世界のものだよ。僕だって、カリフォルニアにでも住んでいたら、トラックに乗っているかもしれないよ!」と僕。 「そうね、アメリカのトラックって、たしかにカッコいいわね。私もそうするかも! でも、たまに、こういうのに乗るのも楽しいじゃない!」、、とニコニコ顔は消えない。 どうみても、素直にそう感じて、素直に気持ちを口にしているとしか思えない。 ヨレヨレのトラックのデートで、彼女に不快な思いをさせてしまうかもしれない。もしかしたら、嫌われてしまうかもしれない、、。 トラックでしか行きようのないデートを決めてから、僕の頭には、ずっとそんな不安が渦巻いていた。何度もやめようかとも思った。 でも、宇都宮往復を彼女と2人きりで過ごせる誘惑は強かった。加えて、彼女にもオートバイレースを見せたかったし、「僕もこんなレースに出られるくらい速いんだよ」と自慢をしたかったのかもしれない。
オートバイ用駐車場は混雑していたが、4輪用駐車場は空いていた。とくにカッコいい乗用車やスポーツカーはほとんどなかった。 国産乗用車が大半を占め、そのなかにチラホラ輸入車が混じっている感じ。トラックも少なくなかった。こんな駐車場を見て、少しホッとした。 彼女はオートバイレースが気に入ったようで、真剣に、ときに大はしゃぎで見ていた。終わった時、「楽しかったー‼ また連れてきてね‼」と、言われたのはうれしかった。 宇都宮から都心まで3時間半くらいかかったと思うが、帰りも楽しかった。彼女はまったく疲れていなかったようで、話は弾んだ。トラックデートの心配は杞憂に終わった。 、、とはいえ、この時がきっかけで、猛烈に自分のクルマがほしくなった。オートバイを手離してクルマに替える気持ちは一気に強くなり、すぐクルマ探しをはじめた。 そして手に入れたのが、タクシー上がり再生車のルノー 4CV。34万円は大金だったが、オートバイを売り親兄弟に泣きついて、なんとか集めた。このことは、すでに何度か書いている。