大竹しのぶ 急逝から12年の中村勘三郎さんへの変わらぬ思い「常に、哲明さん(勘三郎さん)に褒められたい。『いい芝居だった』と言われたい」
大竹しのぶさんが盟友・中村勘三郎さんとの思い出を振り返りました。 中村勘九郎さんと中村七之助さんの父で、2012年に57歳で急逝した十八代目中村勘三郎さん。その十三回忌追善公演が行われた2024年は、中村屋にとって節目の年になりました。 【写真】中村勘三郎さんとの日々を振り返るように、ナレーション収録に臨んだ大竹しのぶ そんな一年を追った『中村屋ファミリー』のナレーションを、音楽劇『若きハイデルベルヒ』(1977年)で勘三郎さんと共演して以来、公私にわたり親交のある大竹さんが担当。 めざましmediaはナレーションの収録を終えたばかりの大竹さんにインタビュー。勘三郎さんとの思い出や、中村屋ファミリーとの絆を聞きました。
<大竹しのぶ インタビュー>
――中村勘三郎さんが築いた中村屋ファミリーに密着したシリーズに満を持しての登場となりましたね。 大好きな番組に携われたことがすごく嬉しいです。ずっとやりたかったのですが、なかなか出演することができませんでした。 ――今年は勘三郎さんの追善公演として、中村屋はいろいろな演目を上演しました。 すべての作品を見ていますが、(勘九郎さんの長男)なお(七緒八=勘太郎)ちゃんの活躍はもちろん、(勘九郎さんの次男)のり(哲之=長三郎)ちゃんが『猿若祭二月大歌舞伎』で演じた『連獅子』など、成長ぶりがスゴいなと思いました。 まさ(雅行=勘九郎)ちゃんが31歳、たか(隆行=七之助)ちゃんが29歳のときに哲明(勘三郎)さんが亡くなり、ふたりはいきなり中村屋を背負うことになったけれども、あるときから“勘九郎と七之助”というものを確立したと思うんです。 そして、今、勘太郎と長三郎という新たな希望が成長し、本当にすごい4人組になりました。なおちゃんとのりちゃんは赤ちゃんのときから見ているので、「はーっ、こんなになって」と感慨深いものがあります。 ――親戚のような心境ですか? そうですね、親戚のおばちゃん…だけど、親戚よりもっと身近に感じたいという感じかな。歌舞伎座は客席が明るいので、なおちゃんの立派な姿にハンカチを握りしめながら号泣している私を見て、たかちゃんが笑っているという…(笑)。 ――勘太郎さんと長三郎さんから“勘三郎さん”を感じる部分はありますか? のりちゃんの愛嬌や体つきはおじいちゃま譲りだなって感じますね。舞台に登場した瞬間から愛される雰囲気は、とても得していると思います。