「中畑さん、何か知っていたんですか？」田中将大の巨人入りをTVで“予言”した中畑清を直撃！ 獲得直言の真意は…「ビックリしたよ、俺も！」
やっぱり人間がやっていることなんだから
プロ野球の球団と選手は契約関係にあり、厳しい世界と言えばそれまでの話だが、「人と人」という根底にある関係を大事にしてほしいと中畑氏は訴える。 「マー君は選手生活の最後、楽天で終わりたいという覚悟で帰ってきたんじゃないの？ 最後の恩返しを楽天で、という流れがあって、最後にああいう終わり方だったら、野球人生の中で楽天もカッコ悪くなるし。楽天ってそういう球団なのかって、俺は思われたくないし。 レジェンドに対して、きちんとした対応をしてくれる球団なんですよというものは残してほしいね。そういう配慮があったら、これから続く選手たちの考え方も変わるじゃん。やっぱり人がやるんだから。機械がやるんじゃないんだから。機械のゲームを人間がやっているんじゃないんだから、情や血の通った部分があっていいんじゃないの？ そういうことを言いたいだけだよ」 中畑氏はなぜ、生放送で巨人に獲得を勧めたのか。
同期の仲間と花道が飾れれば
「流れとしてさ、坂本(勇人)という旧友というかさ、同期の仲間がいるわけだから。その中で一緒に花道が飾れるのであれば、これ以上カッコいい終わり方はないなと思ったから。その条件を満たす球団はジャイアンツだということを思って発言したわけだ」 キヨシのロマンのとおり、田中は巨人入団に合意。では、セ・リーグ王者が獲得に動いた理由はどこにあったと中畑氏は考えているのか。 「それはたまたま菅野(智之)が抜けるし(=海外FA権を行使し、オリオールズに移籍)。そういった意味で、マー君ならその役割を担ってくれるんじゃないかと。若い選手にいいアドバイザーになってくれるんじゃないかということで、戦力というだけでなくして、プラスアルファ、チームにとって貢献できる選手ではないかと考えたんじゃないの」
生きた教材が手に入るんだから
実際、同じ兵庫出身で10歳下の山崎伊織が「聞きたいことはたくさんある」と語るなど、後輩たちへのプラスの影響も期待できるだろう。中畑氏が続ける。 「投球術とか、経験談というのはベテランしか持ってない教材だからね。生きた教材が手に入るっていうことだから。投球術の中に生かしていけるように、アドバイスなどをしてくれることが、ベテランを獲得する条件の一つになってくると思うけどな」 田中の経験談は後輩たちにもヒントになるだろうが、肝心の投球面はどうか。2024年は状態が上がらないまま1試合しか登板できなかったが、プロ19年目、36歳で迎える来季は戦力としてどの程度期待できるのか。
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