サウジアラビアRCをアルテヴェローチェで制した佐々木大輔騎手と須貝尚介調教師＝5日、東京競馬場（撮影・奈良武）

10月5日の東京11Rで行われた第10回サウジアラビアロイヤルカップ（2歳オープン、GⅢ、芝1600メートル、馬齢、7頭立て、1着賞金＝3300万円）は、佐々木大輔騎手の2番人気アルテヴェローチェ（牡、栗東・須貝尚介厩舎）が中団追走から直線で馬場の真ん中を突き抜けV。札幌2歳Sをマジックサンズで制した須貝尚介厩舎から新たなスター候補が誕生した。タイムは1分33秒0（稍重）。 1馬身差の2着にはタイセイカレント（4番人気）、さらに半馬身差遅れた3着にマイネルチケット（5番人気）が入り、断然の1番人気に支持されたアルレッキーノは直線伸び切れず5着に敗れた。 サウジアラビアRCを勝ったアルテヴェローチェは、父モーリス、母クルミネイト、母の父ディープインパクトという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、馬主は大野照旺氏。通算成績は2戦2勝。重賞は初勝利。須貝尚介調教師は2020年ステラヴェローチェ、22年ドルチェモアに次いでサウジアラビアRC3勝目、佐々木大輔騎手は初勝利。 ◆佐々木大輔騎手（1着　アルテヴェローチェ）「この馬の力を信じて乗りました。（スタートの）出が良くて、引っ張るのはもったいないかと思いましたが、先頭集団で力ませ続けるよりかは一旦引いて、折り合いに専念する形を選びました。調教から乗せていただきましたが、その時から厚みがあっていい馬だなと感じていましたし、調教の感触のまま競馬に臨めました。距離は1600メートルぐらいがベストなのかなと思います。僕自身GⅠを勝ったことはないですけど、大きなところでもやってくれると思います」 ◆須貝尚介調教師（同）「想定外のレースになったと思うんだけど、ジョッキーが1週前、3週前と乗ってくれて、馬のことを理解していたので我慢させました。内（の馬場）が悪いと言っていたから、じゃあ『いいところに出して』と言ったらしっかりと決めてくれたね。馬もそれにこたえてくれて大したものです」