国内投資家のドイツ債買越額、2018年以来の大きさ-フランス債敬遠で
(ブルームバーグ): 財務省が11日に発表した9月の国際収支統計によると、国内投資家のドイツ債の買越額が2018年以来の大きさとなった。一方、財政懸念からフランス債は売り越しが続いている。
ドイツのソブリン債の買越額は8596億円に達した。国内投資家は5カ月連続でフランス債を売却しており、これは22年に8カ月連続で売り越して以降の最長記録となる。
フランスの少数与党政権が財政赤字の抑制に苦戦する中、ドイツとの10年国債利回り格差は12年以来の高水準付近で推移している。フランスでは絶対多数政党不在のハングパーラメントの下、25年度予算案が10月上旬から審議されている。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の福田圭亮シニアエコノミストは、少し楽観的過ぎるかもしれないと前置きした上で、12月ごろから対独利回り格差が縮み始めてもいいとみる。12月の半ばまでには「さすがに予算も出来上がっているだろう」と述べた。
ソブリン債は国債と政府機関債、地方債を指す。
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Masaki Kondo