名馬マルゼンスキーと同じルーツを持つドラゴンブースト、ゆかりの舞台で能力開花できるか【村本浩平コラム】
◇中央競馬コラム「馬産地インサイ道」 2013年、北海道安平町にて創業したゼットステーブル。生産馬としては初めてのGⅠ挑戦となるドラゴンブースト(牡2歳、栗東・藤野)が、今週の朝日杯FSに出走する。 ゼットステーブルは橋本善太代表の生家である(善)橋本牧場の生産馬を中心に、中期育成や騎乗育成を手掛けてきた。 その一方で競走馬生産も行っており、ドラゴンブーストの配合には、橋本代表の血統に対するこだわりが込められている。 「スクリーンヒーローは、ノーザンダンサーのクロスが強く出ている産駒が活躍していたので、母(トーコーディオーネ)への配合を決めました」(橋本代表) ドラゴンブーストは2戦目に未勝利戦を勝ち上がると、デイリー杯2歳Sでも2着に入着した。 「出走頭数も多くはなかったので、チャンスはあると思っていました。レース内容も良く、今後につながる結果となりました」(橋本代表) (善)橋本牧場の生産馬としては、マルゼンスキーが朝日杯FSの前身となる朝日杯3歳Sを優勝している。 「ゼットステーブルとしても、活躍馬を送り出したいと思ってきました。それだけに2歳戦から重賞をわかす馬が現れてくれたのは、本当にうれしかったです」(橋本代表) 橋本代表はレース当日、ドラゴンブーストの晴れ姿を見るべく、京都競馬場へと応援に向かう。 「メンバーもそろいましたが、一生懸命に走ってひとつでも上の着順に来て欲しいです」(橋本代表) 「スーパーカー」と呼ばれた名馬マルゼンスキーと同じルーツを持つドラゴンブーストの能力が開花するのは、この舞台かもしれない。
中日スポーツ