NBAダラス・マーベリックス入りした馬場雄大の契約内容判明。開幕ロスターを勝ち取れるのか?
同サマーリーグでマーベリックスのヘッドコーチを務めたマイク・ワイナーは馬場について、「とにかく全力でプレーする姿が印象的だった」と、試合への姿勢を買っていた。それはプレーにおいてもそうだが、本人が「英語のスキルに関係なく、気持ちのところで盛り上げることが大切だと思った」と言う試合中のチームメイトへの声掛けなど、ベンチでもチームのために出来ることを全力でする姿だった。 ワイナーHCはサマーリーグ中、選手達に「アンセルフィッシュに、一生懸命プレーしろ」と何度も声をかけ、チームが一体となることを強調したという。 自分をアピールすることに必死になりがちなサマーリーグ。誰もが契約を勝ち取ろうとする中で、いかに「チーム」を大切にし、さらに個々の力をも発揮できる選手という部分をマーベリックスは見ていたのかもしれない。 とはいえ、NBAのトレーニングキャンプで馬場が対戦するのは、サマーリーグで戦った「NBA選手の卵」ではなく、「本当のNBA選手」だ。体格もがっちりし、力ももっと強ければ、そのスキルレベルは想像を絶するものがあるだろう。その中で馬場がどのようなプレーを見せ、練習やプレシーズンゲームを重ねるたびに、アジャストできるか。 マーベリックスから正式発表があるまで不確定だが、これまでの報道からみると、マーベリックスにはすでに本契約の選手15人に加え、1チーム2人までのツーウェー契約も埋まっている。現時点ではそこに馬場とシューティングガードのダコタ・マシアス、センターのアリック・ホルマンの3人が挑む予定だ。 サマーリーグの初日、馬場は「出るからには本契約、ツーウェー契約と狙いたい」と話していた。 今回も可能性がゼロではない限り開幕ロスターを目指して全力で取り組むだろう。そして、すぐには目標に到達できなくても、NBAに最も近い場所で、苦労を味わい、学んで、這い上がってくるはずだ。サマーリーグでアメリカ挑戦のことを聞かれた馬場は、こう言った。 「もまれながらやっていけたらと思う」――。 Bリーグ出身の初のNBA選手を目指す馬場なら、そういうプロセスも喜んで受け入れていくだろう。 (文責・山脇明子/スポーツライター)