「掃除機」はアタッチメント次第で全く使い勝手が違う 最近のトレンドは「床の拭き掃除」(多賀一晃/生活家電.com)
【家電のことはオイラに聞いて!】#70 家電にはアタッチメント(付属品)が当たり前のように付いてきます。超定番は、炊飯器の「計量カップ」と「しゃもじ」でしょうか。 【写真】三菱電機のエアコン霧ヶ峰「FZシリーズ」は“省エネ”のみを追い求めた化け物だ 多くの人はマイカップとマイしゃもじを持っていると思いますが、家電の考え方は、段ボールから出せば、フルスペック使えるコト。実際には、使うのが初心者だけだとしても、メーカーはお客さまに迷惑を掛けないように、アタッチメントを入れます。 が、このアタッチメントで、全く使いでが違ってくる家電があります。「掃除機」です。一時期、いろいろな種類のアタッチメントが付いた時がありました。面白かったのは「布団掃除用」のアタッチメントが、かなりのモデル数に付けられた時。一時隆盛を誇った布団掃除機が、下火になったくらいです。付属品といえども、家電の一分野を葬りさることができるほどの力を持つのも事実です。 昨年から、掃除機のトレンドは、床の「拭き掃除」。あるモデルは、掃除機の前方に水を吹き付け、拭きました。その場合、水タンクが必要だし、余った水をゴミごと吸い取る排水タンクも必要となります。本体構造は複雑になる上、重く、高価格となっています。 しかし、この床拭きをアタッチメント一つで実現したモデルがあります。それが東芝のコードレスクリーナー、VC-SL130DS。アタッチメントの名前は「吸い拭き2WAYワイパー」。 名前を聞いてもピンとこないのには、笑えてしまいますが、細い吸い込みエリアの後ろに、拭き掃除用の雑巾などをセットできるアタッチメントです。このアタッチメントのポイントは拭き掃除用エリアの上下に設けられた赤いライン。実はこの赤いライン、ケバのある硬めの繊維で、ただ押し付ければ雑巾などもひっかけることができます。要は面ファスナーと同じ原理。 使ってみると、めちゃくちゃ楽。濡れ雑巾を床に置き、あとは拭くだけ。終わったらベリッとはがし、雑巾を洗い、干せばよい。雑巾に触れる機会は少ないし、腰も痛くなりません。 考えてみると、日本は便利なモノ大国。子どもでも掃除しやすい「コロコロ」「クイックルワイパー」などは、それなりの値段で楽に部屋を奇麗にできます。持っている人も多いでしょう。 「吸い拭き2WAYワイパー」は、雑巾だけでなく、ウエットティッシュ、クイックルワイパーなども付けられます。雑巾などは別途用意することが必要なので、同梱品だけでということにはなりませんが、これは使いやすい。 発売以降、だんだん認知度も高まっており、実際、このアタッチメントを、この掃除機を買う理由にする人も増えていると聞きます。家電の魅力は、本体機能だけではないのです。 (多賀一晃/生活家電.com主宰)