「飛行機代」や「新幹線代」が「4~5割引」に!? 高齢者の利用がお得になる「シニア割」とは?
年末年始やお盆、ゴールデンウィークといった長期連休は、帰省や旅行をされる方が多いシーズンです。物価が高騰するなか、旅行の費用も値上げの影響を受けています。そのため、できれば節約したいと考える方も多いのではないでしょうか。 飛行機や鉄道、バスなどの公共交通機関では、一定の年齢より上の方、特に65歳以上のシニア世代の方が、よりアクティブな生活を楽しめるように、「シニア割」といった運賃割引サービスを実施している場合があります。 初めて聞いたという方やまだ利用したことがない方も、これを機に新たな旅の楽しみを発見してみましょう。今回は、シニア割の魅力や賢い活用法を分かりやすくお伝えします。 ▼新幹線で1人で「2席分」の購入はNGなの? 規則を確認
公共交通機関で提供されている「シニア割」とは
「シニア割」とは、公共交通機関などが主に65歳以上の方向けに提供する割引制度です。日本では少子高齢化が進む中、シニア層の移動を支える重要なサービスとして、航空会社や鉄道会社、バス会社などで導入が広がっています。 交通機関だけでなく、ホテルや旅館などの宿泊施設、映画などの娯楽施設などでもシニア世代向けに割引料金を設けている場合もあります。
シニア割の具体例
シニア割の具体例をいくつか紹介します。今回は飛行機、新幹線を例に、どのようなプランがあるかを見ていきましょう。 ■飛行機 全日本空輸株式会社(ANA)では「スマートシニア空割」、日本航空株式会社(JAL)では「当日シニア割引」といったシニア割プランが提供されています。 運賃は変動しますが一例として、羽田空港から福岡空港の場合、ANAのフレックスであれば5万2680円のところ、スマートシニア空割だと2万610円で利用可能なようです。JALの場合も同様で、フレックスで5万2620円が当日シニア割引で2万610円となります。 ANAだと3万2070円、JALだと3万2010円お得になります。なお、シニア割の割引率は路線によって違いがあり、料金の高い路線の割引率が高くなるケースもあり、8割引に近い金額になることもあるようです。 ■新幹線 JRでは、JR6社で運営する「ジパング倶楽部」という満65歳以上なら入会できる会員制のシニア割引サービスが用意されています。年会費は一人3840円です。JR線を片道・往復・連続で201キロメートル以上利用する際に、2~3割引となります。ただし、新幹線「のぞみ号」「みずほ号」の特急料金・グリーン料金は割引になりません。 例えば東日本旅客鉄道(JR東日本)の場合、「大人の休日倶楽部カード」で支払いをすると、最大で30%割引が受けられる「大人の休日倶楽部」ジパングといった同様のサービスがあるようです。 これを利用して東京から仙台までを新幹線「はやぶさ」で移動した場合、片道1万1010円のところ、7840円でチケットが購入できます。差額は3170円となり、往復で利用する場合は6340円の節約になる可能性があります。ジパング俱楽部の年会費を考えても、往復利用で十分元が取れると考えられます。