現・帝劇最後の『レ・ミゼラブル』バルジャン役・吉原光夫が別所哲也、鹿賀丈史らレジェンドに思いはせる
ミュージカル『レ・ミゼラブル』の本初日開幕記念会見が20日、日比谷帝国劇場にて行われ、ジャン・バルジャン役の吉原光夫らキャスト9名が現・帝劇クロージング公演への思いを語った。 【写真】帝劇ロビーの名物ステンドグラスを背にキャスト9人が意気込み 1987年6月の日本初演以来、上演されてきた帝国劇場が2025年に建て替えのため休館することから、今回が現・帝劇では最後の公演となる。 ジャン・バルジャン役を務めて14年目、7回目の吉原光夫は、現・帝劇のクロージングに「あっという間だった」と振り返り「山口祐一郎さん、別所哲也さん、今井清隆さん、そしてスペシャル公演で鹿賀丈史さんといった素晴らしい方々の中で、ヒヨッコながらバルジャンとして舞台に立たせていただいて。叱咤激励を受けながら、新人、青二才みたいな感じで出ていたのに、あっという間に、最近は大御所扱いされて…すごく不思議な気持ちになる」とレジェンドたちに思いをはせつつ、「帝国劇場は僕にとっては怖い劇場なんですけど、節目に一緒にいられて温かい気持ちになる。毎公演、劇場と手を繋いでいけたら」。 そんな吉原は最後に「この作品は、苦しい立場、貧しい立場の人たちが最後まで人とつながろうとして、時代という風に抵抗する作品だと思う。そのメッセージを出演者やスタッフが理解し行動に移すことも務めだと思っています。最後『民衆の歌』を生で、バルジャンやジャベール、ファンテーヌとしてではなく、俳優としてお客様に歌いかけるということは、お客さんがそのメッセージを咀嚼してどう動くか、ということなんだと思う。見たことで終わってしまうのではなく、この時代にどう響き渡らせていくかが大事。ぜひ劇場で体感して、行動していただけると、この作品がこれからもどんどん続いて行くんだろうと思います」と呼びかけていた。 会見の登壇者はジャン・バルジャン役:吉原光夫、佐藤隆紀、飯田洋輔、ジャベール役:伊礼彼方、小野田龍之介、石井一彰、ファンテーヌ役:昆夏美、生田絵梨花、木下晴香。 帝劇クロージング公演ミュージカル『レ・ミゼラブル』は2025年2月7日まで日比谷・帝国劇場にて公演。3月から6月にかけて大阪、福岡、長野、北海道、群馬で全国ツアー公演を行う。